4月18日、朝起きてコンピュータの電源を入れ、受信ボックスの中に「AdobeがMacromediaを買収」という見出しを見たとき、私は単に「遅めのエイプリルフールか?」と思っただけだった。しかし、New York Times、AdobeとMacromediaのWebサイトをチェックしたところ、34億ドルの買収が本当であることが確認された。すべて計画通りに行けば、秋にはMacromediaはなくなり、Adobeはグラフィックデザインアプリケーションばかりでなく、相補的で競争力のあるプログラム一式を手にすることになる。Adobe Flashの誕生だ。
Flashがなかったら、おそらくAdobeはMacromediaの買収に関心を持たなかっただろう。初めはただのアニメーションプログラムだった技術は、Web中のデータにアクセスでき、データベースの読み取り・更新が可能で、複雑なWebアプリケーションのフロントエンドの役目を果たし、さらにはWebブラウザのくびきを離れてデスクトップから実行できる強力なリアルタイム配信ツールへと変化した。この数年、Macromediaの開発とマーケティングのエネルギーのほとんどは、Flashを「リッチインターネットアプリケーション」(ぴったりの業界用語だ)として推進し、マニア向けのFlashプログラミング環境「Flex」や、Mac OS X 10.4のDashboardに似たFlashベースデスクトップツール「Central」のような関連する(知名度が劣る)技術を生むことに振り向けてきた。
Adobeが買収を完了するまでには、たくさんの書類仕事と法務が必要になるため、2社が合併した企業が現れるのは秋以降くらいになるだろう。当面はいつも通り、2社は別々の企業のまま、製品ラインもこのままだ。Creative Suite 2のマーケティングは全力で展開されると私は確信している。さらにAdobeによると、年内リリースが予定されているMacromediaのStudio MXの新版に影響はないという。