世界コンピュータプロセッサ市場でのシェア拡大を目指し、VIA Technologiesは5月27日、最新プロセッサ「C7」が間もなく量産に入ると発表した。
C7は初め1.5GHz版と1.8GHz版が登場し、既存のC3プロセッサを大きく上回る処理能力を提供すると同社マーケティング担当副社長リチャード・ブラウン氏は語る。
C3と同様、C7は消費電力が抑えられているためモバイルコンピュータなどさまざまな用途に適していると同氏。C7の消費電力は1.5GHz動作時で最大7ワット、平均では1ワットを切るという。これに対しIntelのPentium Mは1.5GHz動作時で最大21ワット、平均で1.25ワットだと同氏は指摘する。
同氏によると、C7はデスクトッププロセッサとして提供されるが、テストでは電源管理なしでもモバイル利用で最大5時間バッテリーが持つことが示された。モバイル版の「C7-M」は電源管理機能が組み込まれるため、バッテリー駆動時間はもっと長くなるだろう。
C7はさらに暗号化とセキュリティ機能も強化され、SHA-1暗号化標準をサポートしている。
VIAはC7の価格を明らかにしなかったが、C7はサイズが小さいため、他社のプロセッサより製造コストは安く済むという。
C7の将来版はクロックスピードは最高2GHz、最大消費電力20ワットになるとVIAは明らかにした。
C7の立ち上げはVIAにとって重要なマイルストーンだ。同社はプロセッサ性能で長らくIntelとAMDに後れをとってきたが、その差は縮まったとブラウン氏は話している。
C7とC7-Mは5月31日から6月4日まで台北で開催のCOMPUTEXで展示される。
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