きょうはギガバイト「GV-3D1-XL」とAlbatron「PC6600U」で頭を捻ったグラフィックスカード(1/2 ページ)

» 2005年07月13日 12時33分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 NVIDIAが「バリュークラスのPCシステムを使っているより多くのユーザーにも利用できるようにするため」と、新しいForceWare 77.72以降で、無印GeForce 6600でもNVIDIA SLI利用を「解禁」した。

 そして、無印GeForce 6600によるNVIDIA SLIのパフォーマンスを測定し、その結果に「ムムムムム」と唸ってしまったのは先日掲載したレビュー記事のとおり。定格動作の場合、そのパフォーマンスは同じGeForce 6600シリーズの上位モデルであるGeForce 6600GT1枚構成よりも低め、という結果に終わってしまったのである。

 無印GeForce6600搭載カードの実売価格がGeForce 6600GT1枚分を超えてしまう、という状況では残念ながらごく限られた状況でないとお奨めできない無印GeForce6600のNVIDIA SLIであるが、実はその一方で、気になる製品がいくつかあったりする。

 その1つは基板に従来のNVIDIA SLI対応ブリッジチップコネクタを搭載したAlbatronの「PC6600U」。そしてもう1つが最近、ユニーク(過激?)なスペックのパーツを精力的に発表(発売までに時間がかかるのが気になるところであるが)しているGIGAB-BYTEの無印GeForce 6600デュアル搭載カード「GV-3D1-XL」だ。

 PC6600Uは、無印GeForce6600を搭載したカードとしてはかなり早い段階から登場していた製品で「ブリッジチップコネクタがある」という点で注目されていたが、発売当初は実際にnForce4-SLIマザーに2枚差しても、Forceware側ではねつけてNVIDIA SLIを有効にできなかった。ForceWare 77.72の登場でようやくNVIDIA SLIが有効になったわけだが、ブリッジチップを使うことで、GeForce 6600GT1枚分相当だったパフォーマンスがどれだけ向上するか、ユーザーからは期待されている。

PC6600UはNVIDIA SLI用のコネクタを持った無印GeForce6600カードとして注目された。基板の両面にヒートパイプで連結されたヒートシンクをもつが、ファンは裏側に搭載されている。そのため、厚さがでてしまい、PCI Express x16スロットがメモリスロットに近い位置にあるマザーでは差せないこともある(今回のテストで使ったA8N-SLIがそうだった)

 一方のGV-3D1-XLはGIGA-BYTEが最近得意とする「デュアルGPU」搭載グラフィックスカードシリーズのバリューモデルという位置付け。こちらも登場は比較的早く4月末には店頭に並んでいた。登場から二カ月以上経ってしまって「今さら感」はあるものの、コストパフォーマンス的に興味深い製品ではあるので、今回一緒に取り上げてみたい。

GV-3D1-XLは無印GeForce 6600を2つ搭載したグラフィックスカード。GIGA-BYTEははっきりとアピールしていないが、NVIDIA SLIによってマルチGPUが動作する。外部電源コネクタを1つ持つ

 性能の測定は、いつものAthlon 64 3500+を基幹としたミドルレンジPCで定番のベンチマーク「3DMark05」「3DMark03」「Aquamark3」「DOOM3」「Farcry」「half-life 2」を使って行う。グラフィックスカードのドライバは当然ながらForceWare 77.72を適用。なお、マザーボードだが、通常、ASUSのA8N-SLIを使っているが、PC6600Uのテスト「のみ」先ほど述べた事情からGIGA-BYTEのnForce4 SLIマザー「GA-K8N Ultra-SLI」を使用した。

ベンチマークシステム環境
グラフィックスカードGV-3D1-XLPC6600U
CPUAthlon 64 3500+
マザーボードASUS A8N-SLIGIGA-BYTE GA-K8NUltra-SLI
メモリPC3200/512MB×2ch
HDDST3160023AS
OSWindows XP Professional +SP2
ForceWare77.72

3DMark05 Score

3DMark03 Score
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