ザルマンの「RESERATOR 1」は2004年の水冷キットブームで最も人気を集めたモデルだ。ファンレスながら十分な冷却効果が得られるっ、と評判になり、登場当初から長いこと品薄状態が続いた。通常、水冷キットはPCの熱対策が深刻になる夏場に売れるが、「RESERATOR 1」だけは「まだ、そことなくうすら寒い」春先から1年間コンスタントに売れていた、とアキバのパーツショップ界隈では「伝説」としていまだに語り継がれている。
6月に登場した「RESERATOR 1 PLUS」はRESERATOR 1のバージョンアップ版。ポンプやラジエータの仕様に変更はないが、CPUに加えてGPU用のウォーターブロックが標準で付属し、チューブのアダプタも着脱しやすい形状に改良されている。さらに、LGA775用のアタッチメントや専用のクーラント液もパッケージに追加された。
このように「進化した」RESERATOR 1 PLUSの仕様は以下のようになっている。
対応環境 | Socket A/754/939/940、Socket 478、LGA 775 |
ブロック数 | CPUブロック×1、GPUブロック×1 |
放熱部構成 | ラジエータ |
タンク容量 | 2.5リットル |
吐出力(水流) | 5000ミリリットル/分 |
チューブ径 | 外径12.0ミリ/内径8.0ミリ |
スペックで圧倒されるのがポンプの吐出力。その性能はタワー型ラジエータの頂上まで冷却液を押し上げるサーマルテイク「Rocket CL-W0011」の2000ミリリットル/分を軽く超える。放熱面積も1.274平方メートルとポンプの能力に合わせてサイズアップしている(放熱面積がアップしたのでポンプの能力もアップした、ともいえるのだが)。
RESERATOR 1 PLUSのオプションキットにはチップセットブロックも用意されているが、これらオプションブロックをすべて装着しても冷却性能にまだまだ余裕があるようだ。なお、代理店のアスクによると、このチップセットブロック「ZM-NWB1」は、「入荷を予定しているものの、まだ目処が立っていない段階」ということで、入手までには時間がかかる見通しだ。
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