お手軽編集からエフェクト満載のHD編集まで──ユーリード「VideoStudio 9」(2/2 ページ)

» 2005年08月03日 11時27分 公開
[寺崎基生,ITmedia]
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クロマキーもOKの高機能「VideoStudio 9モード」

 VideoStudio 9には、Adobe PremiereやCyberLink Power Directorなどと同じように、自由自在に動画編集を行う本格的編集機能も用意されている。それらの機能を利用できるのが「VideoStudio 9モード」だ。ユーザーは初めからVideoStudio 9モードで編集を開始してもいいし、上記のおまかせモードの途中からVideoStudio 9モードに移行してもいい。

 おまかせモードからVideoStudio 9モードに移行するには、出力の設定で「ファイル」や「ディスク」を選ばずに「VideoStudio 9モード」を選択する。このモードになると、画面の下部にストーリーボードやタイムラインビューが表示され、クリップごとの編集や、複数ビデオのフェードインの設定、合成などの機能が利用できる。

高機能編集か可能なVideoStdio 9モードに移行する場合は出力先を変更する

 今回のバージョンアップで、最も注目されるのがクロマキー機能だ。テレビのバラエティ番組などでよく目にする機能で、背景の映像の上に、別撮りした人物の映像などを重ね合わせることができる。別撮りする人物などの映像は、ブルーやグリーンといった同一色の背景で撮影することが必要で、透明にしたい背景の色を指定することによって、別撮りした背景に人物を重ねて動かすという機能である。

 クロマキー機能自体は、素材があればとても簡単に利用できる。背景となる映像をビデオトラックに読み込み、そのうえに重ねたい映像をオーバーレイトラックに読み込む。あとは、「マスク&クロマキー」のアイコンをクリックし、オーバーレイオプションを有効にすれば、クロマキー処理は完成だ。試しに再生してみると、見事にオーバーレイの背景が素通しになり、重ね合わせが行われているのが分かる。

クロマキー機能では重ね合わせる映像ソースを二つ用意。背景を抜く映像では同一色の背景で撮影する。残す人物などが背景色を身に付けるとその部分が抜けてしまって間抜けなことになるので注意

ビデオトラックとオーバーレイトラックにそれぞれの映像を読み込み、オーバーレイトラックで抜く背景の色を指定してオーバーレイオプションをクロマキーで有効にすればクロマキー処理ができる

 VideoStudio 9では、新たに16:9の映像に対応した。同じ映像ファイルで4:3の通常映像と混在させることも可能、しかもアスペクトレシオを維持したまま編集が行えるようになった。1280×720ドットの高解像度映像にも対応しており、WMV HDへ出力することで、高解像度のままの映像が作成できるようになった。

 Ulead VideoStudio 9の価格は、通常版で1万5540円、従来製品からのアップグレード版なら8379円とかなりリーズナブルだ。さらに、他社ソフトからの乗り換え版9240円やアカデミック版7329円なども用意されるなど、とても買いやすい価格設定となっている。

 お手軽編集から本気モードのエフェクト満載編集に対応できるので、動画編集にこれからチャレンジしたいというユーザーばかりでなく、他社製品に不満を感じている人も、試してみてはいかがだろう。ユーリードのサイトには、ほぼすべての機能が15日間体験できる体験版も用意されている。

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