ソーテックは、前回レビューした低価格ノート「WinBook WV761」の筐体はそのままに、CPUのみをAMDのモバイル向けCPU「Turion 64 MT-28」に載せかえたハイパフォーマンスモデル「WinBook WV830」も発売している。
「ハイパフォーマンス」の名のとおり、光学ドライブに2層式DVD+R書き込みに対応したDVDスーパーマルチドライブをそなえるほか、標準搭載のメモリ容量PC2700/512Mバイトなど、スペック的には申し分ない構成に仕上がっている。
WV761同様、チップセットはSiS M760+963Lの組み合わせで、グラフィックス機能はチップセット内蔵コアを利用する。搭載HDDは5400rpmの容量80Gバイト。液晶ディスプレイのサイズは15インチで最大解像度は1024×768ドット。WV830もWV761同様カスタマイズはほとんど行えず、Microsoft Office 2003やFDDの有無が選べる程度。
あれこれ自在にカスタマイズしたいユーザーは、同社のWinBook WV700を選べば、CPUも動作クロック2GHzのTurion 64 MT-37が選択可能になるほか、メモリ容量も最大で1Gバイトまで増設できたり、搭載するHDDの容量も30~100Gバイトで選択できる。
改めていうまでもなく、Turion 64はSSE3にも対応するAMDの最新モバイル向けCPUだ。WV830が搭載しているMT-28は、モバイル用途に特化した(同社ではモビリティレベルと呼ぶ)モデルで消費電力は25ワット。その分、L2キャッシュ容量は512Kバイトに抑えられている。なおパフォーマンス重視のMLシリーズではL2キャッシュ容量を1Mバイト確保する代わりに消費電力は35ワットと高め。
WV761が備えるモバイルSempron 2800+も、消費電力は同じ25ワットだが、L2キャッシュメモリ容量が256Kバイトと少なくなっている。また、モバイルAthlon 64やTurion 64で対応している64ビット拡張メモリ機能が省略されている。そのため、64ビット対応OS「Windows XP Professional x64 Edition」を導入したいユーザーは、Turion 64搭載モデルを選ばなければならない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.