このように、GV-3D1-68GTに期待されるパフォーマンスは「オーバークロックされたGeForce 6800 GTによるNVIDIA SLI」ということになる。
昨年後半ならば、ユーザーが手にしうる最高の3Dパフォーマンス(GeForce 6800 Ultraを2枚入手することは、至極困難であった)であったが、2005年の夏も終わろうとする今、はたしてどれだけの実力を示すことできるだろうか。
ここでは、「ちょっと酷かしら」と思いつつ、GeForce 7800 GTXと「ちょい安」ハイエンドGPUであるGeForce 7800 GTの単体動作におけるパフォーマンスと比較してみる。
このように、「単体」動作のGeForce 7800 GTXおよびGeForce 7800 GTと比較すると、Futuremark系のベンチマークでは圧倒的に優勢である。Aquamark3や市販ゲーム系ではほとんど差はなくなってくるが、それでも重負荷条件では最新GPUを上回る結果を残している。
1枚のグラフィックスカードのベンチマークテスト、として評価する分にはGV-3D-68GTは最新GPUと十分競えるだけの実力を持っている。ただし、GV-3D1-68GTを組み込んだシステムにはそれ以上グラフィックスカードを追加して「NVIDIA SLI」を構築してパフォーマンスを向上させることはできない。
あくまでも「1枚のグラフィックスカード」として評価したとき、GV-3D1-68GTのパフォーマンスには意味がでてくる。ゆえに、「2つのGeForce 6800GTを搭載した」ということではなく「1枚で最新GPUより高いパフォーマンスを発揮する」というあたりから価格が設定される必要があるのではないだろうか。
PCI Express x16を必ず2つ搭載するnForce4 SLIでしか使えないデュアルGPUカードを購入するためには、よほど強い動機がなければならないだろう。そのためにも「コストパフォーマンス」をかなり意識した価格が設定されることを、切に望みたい。
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