日本の有名な電気街といえば東京・秋葉原と大阪・日本橋、そして名古屋の大須が挙げられる。7月、ポンバシからアキバに進出したイオシスが「アキバは、ポンバシとちょっと違い、とにかくジャンク品が売れる」と言ったように、同じ電気街でも地域によって売れる商品やカテゴリには違いがある。
そこでこの夏、帰省ついでに“オース”に行ってみた。……“アキバ”事情でも何でもないんですが、いいではないですかたまには。
まずは、大須観音と周辺に広がる大須商店街。メインストリートはアーケードになっている。くそ暑いアキバもアーケードになればよいのにと、ふと。
商店街であるため、洋服や雑貨、お菓子などを扱うショップと飲食店が中心で、PCパーツショップはそれほどない。アーケードの外れに中古&ジャンクショップの「PCNET 名古屋大須店」があった。
中古パーツとジャンク品を扱う2Fに足を運ぶと、ノートPCやPCケース、ディスプレイといったジャンク品がぎっしりと積まれていた。やはりこういう光景を見ると安心する。
店員氏に売れ筋を聞いてみたところ「ジャンク品では、店頭で動作が確認できるディスプレイがよく売れています。パーツ取り目的でノートPCやボード類を買うお客さんも一定層いますね。ただしじっくり長時間吟味している傾向がある感じですが」とのこと。ただし、同ショップはアキバやポンバシにも店を構えるが、他地区店と比べても大須店でのトレンドにとくに大きな違いはないという。
次はアーケードから離れて、PCパーツショップが多く集まっている赤門通に移動した。
そこには、大須でナンバーワンの品揃えを自認する「グッドウィル エンターテイメントデジタルモール」があった。
同ショップは地下1階から地上5階までのフロアに渡り、Macとメーカー製PCの新品と中古品、MP3プレーヤーなどのデジタルプレーヤー系、PCパーツ新品、中古品などを扱うPC関連製品の総合ショップだ。
PCパーツフロア担当店員氏は「トレンドはアキバやポンバシと変わらないと思います。え? ど派手のごてごてPCケースが売れたり、光りモノがバンバン売れるかですって? んなこととくにありませんよ。ただしGeForce 7800 GTX製品やAthlon 64 X2 4800+など、かなり高価なパーツが出るのはまれですね。割高なイメージもあるハイエンドパーツを求める比率は、アキバより少ないと思いますがどうなんでしょう」という。
名古屋出身のくせにステレオタイプな名古屋のイメージを語るのもどうかと自分で思うが、コストパフォーマンスの高いパーツに人気が集まるあたりは、しっかり者の名古屋人気質の現れともいえるかもしれない。
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