「もっと早くできねぇのかよ」という“PC録画派”“エンコ職人”にこれ1枚──プレクスター「PX-C200P」エンコードカード(3/5 ページ)

» 2005年10月20日 17時23分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

リアルに「4倍速」トランスレートを実現

 では実際のトランスレート速度はどうだろう。ここでは家庭用DVDレコーダーの高画質モード(約9Mbps)で録画した番組をPCに取り込み、本編のみ30分を抜き出してテスト素材とし、ソフトウェアMPEGエンコーダの代表格である「TMPGEnc 3.0 Xpress」を比較対象として用いた。

 もちろん速度面でソフトウェアエンコーダが不利なことを前提にしての比較対照であることはご理解願いたい。使用したPCの構成は以下の通り。

テストPCの構成
CPUAMD「Sempron 3000+」
マザーボードギガバイト「GA-K8NS Pro」(nForce3 250)
メモリPC3200 DDR SDRAM 512Mバイト
HDDマックストア「MaXLine Plus II」250Gバイト
OSWindows XP Professional SP2

解像度ビットレート処理時間
PX-C200P720×480ピクセル4Mbps7分05秒
3Mbps7分02秒
2Mbps6分58秒
352×480ピクセル2Mbps7分20秒
1Mbps7分17秒
TMPGEnc 3.0 Xpress720×480ピクセル4Mbps(VBR)1時間23分59秒
4Mbps(CBR)45分52秒
352×480ピクセル2Mbps(VBR)1時間4分32秒
2Mbps(CBR)34分27秒
※変換元ファイルは約9Mbps MPEG-2 30分の素材を用いた
※テストに使用したPCスペックは上記の通り

photo

 PX-C200Pでは、ビットレートや解像度による経過時間の差もほとんどなく、すべてが高速だ。変換元は再生時間で30分ジャストの素材なのでトランスレートに要した時間は4分の1より少し短いくらい。つまり4倍速のスペックはきっちり満たしていることが分かった。なおすべてVBRでトランスレートしている。

 対してTMPGEnc 3.0 Xpressでは、標準設定で「速度優先」を選択し、解像度やビットレートを設定してエンコードを行った。最短は352×480ピクセル、2Mbps CBR設定で34分27秒。再生時間を下回ることはできなかった。また、VBRでは2パスエンコードになるため一気に処理時間が延び、720×480ピクセル、4Mbps VBR設定では約1時間24分もを要した。もちろんテストに用いたマシンのものより高性能なPCを使えば処理時間は短くなるだろうが、それでもPX-C200Pに迫るというレベルには届かないだろう。あったとしてもそれはどのくらい高価でハイスペックな構成になるのだろうか。

 CPU使用率については、TMPGEnc 3.0 Xpressはもちろん100%に張り付きっぱなし。対してPX-C200Pでは高くなっても10%程度で、エンコード中にほかの作業を行っても影響はほぼない。これならいわゆる「エンコ専用」PCなど準備せずとも、普段利用のPCでバンバンMPEG-2トランスレート作業が行えるはずだ。

photo PX-C200Pでトランスレート中のCPU使用率。ほとんどCPUが使用されていないに等しい

画質はVBRソフトウェア2Passエンコードを行ったものとほぼ同等、しかし処理時間は雲泥の差

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