2枚のグラフィックスカードを使って3D描画性能を向上させるATIの新GPU「RADEON X1000」シリーズ搭載製品、およびCrossFire対応製品が、10月中旬ごろからアキバ各ショップにて販売が開始された。
CrossFire構築には、対応チップセット搭載マザーとプライマリ((マスター)側/セカンダリ(スレーブ)側に挿すグラフィックスカード2枚を必要とする。SLIと異なり、2枚のグラフィックスカードは同一製品ないし同一GPU(ForceWare 81.84βから)のものとするのではなく、プライマリ用に「Compositing Engine」チップが搭載される専用のものを、セカンダリ用には既存の製品が使用できるのもメリットの1つだ。セカンダリ用のものはたとえばプライマリがRADEON X850系であればX850やX850XTなどを用いる。
DFIからはCrossFire対応チップセット「RADEON XPRESS 200 CrossFire Edition」搭載のマザーも登場した。
対応製品のラインアップが増え、CrossFire環境構築において取捨選択が存分にできるようになるまでは人気が出ないだろうというのが、ショップの大方の見方となっている。ただしその時期については11月中から、あるいは年を越してからというコメントまでばらばら。入荷する代理店から具体的な話がないために、完全にショップ店員氏の予想レベルになっている。
CrossFire導入のきっかけとして、ならではの大型タイトルの登場も望まれる。某ショップは「CrossFireの特徴として3Dアプリケーションを選ばないというメリットもありますが、やはり大型タイトルの登場という相乗効果も欲しいところです。SLIが登場した頃、ちょうど“BULLTE FIRLD 2”の販売が始まったようにです」と話す。
とはいえ、後手のメーカーが不利なのは往々にしてあること。某ショップは「RADEON XシリーズではATIが先手を取ってシェアを伸ばしました。NVIDIAがSLIで巻き返したので、次はATIの番です。RADEON X1800系のテクノロジーは規格上、スペックアップが容易なので、案外すぐに盛り返すかもしれません」と期待を込める。
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