Intel、仮想化対応のPentium 4リリースへ

» 2005年11月14日 17時07分 公開
[IDG Japan]
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 米Intelは11月14日(米国時間)、仮想化技術をハードウェアサポートする新しいデスクトッププロセッサ2モデルを発表するが、ユーザーがこの技術を活用できるのはもう少し先になるだろう。

 新しいシングルコアPentium 4 672および662は、Pentium 4 670、660とほとんど同じだが、仮想化ソフトの性能を改善するためのトランジスタを備えている点が異なると、Intelの高度技術担当マーケティングディレクター、チャド・タッガード氏は説明する。

 仮想化技術は、PCやサーバのユーザーが1個のプロセッサ上で複数のオペレーティング環境を実行できるようにして、1台のマシンを幾つかの「仮想」マシンに分ける。

 以前からVMware、XenSourceなどのソフトを使えばこのようなことは可能だったが、ハードレベルで仮想化をサポートすることで、こうしたソフトをより効率的に実行できるようになる。しかし、Intelの仮想化技術を活用してパフォーマンスを向上させるためには、ソフトメーカーは自社の製品にこの技術のサポートを組み込まなければならないとタッガード氏は語る。このプロセスは進行中だが、ソフトがアップグレードされるのは2006年初めごろになる見込みだという。

 Intelは来年初めに、このハード仮想化技術をデュアルコアのPentium Dに組み込む予定だとタッガード氏は語る。同時期に、同社はサーバ向けのXeonプロセッサで仮想化技術を稼働させる(11月2日の記事参照)。ライバルのAMDも、来年にサーバ・デスクトップ向けプロセッサに仮想化技術を導入する計画だ。

 Lenovo Group、Founder Groupなどが14日にこれら新プロセッサのサポートを発表する予定だ。タッガード氏によると、大手PCメーカーのDellとHewlett-Packard(HP)は来年まで採用を待つつもりだという。

 現時点でこのプロセッサの評価システムを提供しているのはLenovoだけだと同社の広報担当者は語っている。同社はPentium 4 662および672を搭載したデスクトップモデル「ThinkCentre M52」を来年初頭にリリースするという。

 Pentium 4 672はクロックスピード3.8GHz、2Mバイトのキャッシュを搭載し、価格は670と同じ605ドル。Pentium 4 662は、660と同じ401ドル。

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