人の噂も七十五日というように、店頭デモやメーカーイベントで話題となった未発売アイテムでも、1〜3か月経ってからの発売となると、さすがに“鳴り物入り”とはいかないようだ。
11月はそのような新製品が店頭にさりげなく並んだ光景をよく目にする月だった。とはいえ、1度は注目を集めたパーツ。その機能と性能には目を見張るものがある。
7月17日に開催されたサーマルテイクによる単独イベント「サーマルキャンプ 2005 in 秋葉原」で、プロトタイプが披露された水冷パーツ「Volcane 4005 CL-W0037」にタンクやヒートシンクを付属し、「Big Ice」というキットとして11月初旬に登場した。
Big Iceは、CPUブロックに巨大なヒートシンクと9センチファンを搭載し、2本に分岐したチューブで効率よく熱を吸収する仕組みの水冷キットだ。キット一式はPCケースに収まるサイズながら、デュアルコアCPUにも対応するといった強力な冷却性能を持つ。
なおキットとして発売される同機は日本限定のもので、海外ではCPUブロック単体からパーツとして販売しているという。PCパーツショップ・CUSTOMは「日本の水冷パーツ市場はまだまだ小さく、単体パーツ発売では採算がとれないからのようです」と話す。
もう1つは、11月第2週にT-ZONE.PC DIY SHOPなどにて販売が開始されたCoolgear「CGS-3726-A1」。同機は外付けSerial ATA規格となるeSATAポートも付属する5チャネルSerial ATA IIハブ製品だ。
同ショップでは10月中旬に、eSATA付きSerial ATA IIハブをデモ展示していたが、約1か月が経過した現時点でまずはPC内蔵型のアイテムを扱うことになった。「国内にも少数しか入っていないようで、なかなか入荷されませんでした。USB2.0やIEEE1394aより高い転送速度が望める外付けインタフェースeSATAは結構注目どころだと思っています。今回の入荷も少数なので、お早めにどうぞ」とのこと。
最後に、9月3日の「週末アキバPick UP!」でとりあげたPentium 4/D、Athlon 64/64 X2両用マザー、ECS「PF88」のオプションSIMAカード「A4S」を紹介しよう。
A4Sは、Socket 754タイプのCPUソケットを搭載するPF88用増設ボードで、PF88と同時に出回ったSocket 939対応の「A9S」と付け替えられるもの。
11月第2週にフェイス秋葉原本店に入荷されたものの「面白い製品なんですが、じつはほとんどのユーザーが気づいていません。入荷は少数ですが12月まで持ちそう……です」(同ショップ)とのこと。Sempronに興味を持つユーザーはチェックしておきたいところかもしれない。
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