インテルが計画している新しいプラットフォームプランド「Viiv」(日本では“ヴィーブ”と称する)は、2005年の8月に行われたIDF Fall 2005で発表され、2006年の早い段階にはこのプラットフォームブランドのロゴをつけたPCが登場する「らしい」。
IDF Fall 2005だけでなく、日本で行われたCEATEC2005でも、Viivが目指すデジタルホームの世界や、そこで取り入れられる新しい技術、概要などがインテルから紹介されているが、まもなく2006年が訪れようとしているこの時期に、インテルは「もう一押し」とばかりに、Viivを報道関係者にアピールした。
IDF Fall 2005で明らかにされたViivの詳しい内容については、すでにこの記事でも紹介されている。今回、インテルは、Viivが狙うターゲットユーザーのイメージと、プラットフォームブランドであるViivを構成する要素を、より具体的に紹介している。
Viivが想定するターゲットユーザーの姿をインテルは「デジタルメディアエンスージアスト」と名づけている。デジタルコンテンツに関心の深い、と説明される
このユーザー層は「男性層の比率が高い」「高年齢層比重が高い」「薄型テレビ、DVD、もしくはHDDレコーダなどの所有率が高い」「オーディオとビジュアルエンターテイメントの視聴時間が長い」「インターネット接続時間が平均的な層に比べて2倍」「新しいテクノロジを用いた製品に高い関心がある」でありながら、一方で「しかし、技術には精通していない」とインテルは分析している。
それゆえ、「簡単に最新のデジタルエンターテイメントが楽しめる」「デジタルエンターテイメントをコントロールできる」「デジタルコンテンツを共有する」Viivのテクノロジはコンシューマユーザーのメリットになる、とインテルはアピールする。
Viivを構成する要素は、これまでも紹介されているように、Pentium ExtremeEdition、Pentium D、Yonah(開発コード名)といった「デュアルコアCPU」とそれをサポートするIntel 975、同955、同945チップセットファミリー、そしてネットワークモジュールのIntel PRO Client LAN、インテルディフィニッションオーディオなどのハードウェア、高速でPCの電源をオンオフする「インテル クイック・レビューム・テクノロジ」や、現行チップセットでもサポートされているインテル・マトリックス・ストレージ・テクノロジといったソフトウェアなど。OSとしてWindows XP Media Center Edition 2005が求められるのも変わっていない。
インテル クイック・レジューム・テクノロジは「高速な電源のオンオフ」を行う機能と紹介されているが、インテル側で新しいパワーステートメントを追加したものではなく、PCの電源がオンの状態で、ディスプレイとサウンドのパワーをオフにできる機能を追加したもの。
国内のAV重視型PCでサポートしているインスタントモードのように、電源オフの状態からすぐに起動してメディアを視聴する、という状況よりも「ほかの部屋にいるユーザーがメディアサーバのPCにアクセスしても、ディスプレイとサウンドがオフであれば動いていないように見える」という目的で実装されたとインテルは説明する。
ここであげたのは、2006年前半に登場するViivの構成要素だが、2006年後半には、これにネットワークの接続を容易にする「インテル ハブ・コネクト・テクノロジ」とコンテンツライブラリへのアクセスが簡単にでき、ネットワークでコンテンツを共有できるようになる「インテル Viiv ゾーン」「インテル Viiv メディア・サーバ」といったモジュールが追加される予定だ。
この、2006年後半に追加されるモジュールについてインテルは、2006年前半にViiv対応製品を購入したユーザーにもネットワークから無償でアップグレードできるようにすると述べている(ただし、インテル自ら行うのか、PCメーカーが行うのかは確定していない、とのこと)。
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