2006年春モデルとして登場したLaVie RXの上位機種「LR900/ED」(以下本製品)の外観は、従来モデルとほぼ同じで、一見すると大きな違いがない。実際、本体のサイズも310×258×27.5〜34.5ミリと、前モデルのLR700/DDとまったく同じだ。
だが、内部コンポーネントは別の製品と言ってよいほど大きく変わっている。従来モデルのLR700/DDは、CPUがPentium M(Dothanコア)740(1.73GHz)であるのに対して、本製品はインテルからはまだ未発表の開発コードネーム「Yonah」で知られる新しいモバイル用のデュアルコアプロセッサが搭載されている。
チップセットも開発コード名「Calistoga」で知られるモバイルIntel 945ファミリー、無線LANに関しても開発コード名「Golan」で知られるIntel Pro/Wirelessコントローラが採用されており、インテルCPU+チップセット+無線LANのCentrinoモバイルテクノロジ(CMT)の要件を満たすことになる。インテルは「Yonah」「Calistoga」「Golan」の組み合わせの次世代CMTを開発コード名“Napaプラットフォーム”と読んでいる。だから本製品はNapaプラットフォームの製品、ということになる。
こうした内部コンポーネントが変更された以外は、従来モデルのLR700/DDとほぼ同じスペックになっている。液晶ディスプレイは14.1インチで、解像度はSXGA+(1400×1050ドット)となっている。また、HDDは100Gバイト、光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブというのも同じで、TypeII×2のPCカードスロット、Ver2.0に対応したBluetooth、USB2.0×4、IEEE 1394(4ピン)×1、ギガビットイーサネット、モデムといったインタフェースにも大きな変更はない。
ただし、従来のモデルでオーディオがAC'97コーデックのADI AD1981Bだったのに対して、チップセットがモバイルIntel 945ファミリーに変更された本機では、RealTekのHDオーディオコーデックに変更されている。もっとも、ノートPCなので、5.1チャネル出力やS/PDIF出力などは用意されていないので、とくに大きなメリットがあるわけではないが、改善点の1つにはあげられるだろう。
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