NEC最新ノートでYonahのパワーをチェックする──NEC LaVie RX LR900/ED(2/4 ページ)

» 2005年12月19日 11時00分 公開
[笠原一輝,ITmedia]

Pentium 4 630を上回る処理能力を発揮する「Yonah」1.66GHz

 これまで説明してきたように、本製品の特徴は、なんといってもNapaプラットフォームをいち早く搭載したことにある。インテルからは正式に発表されていないNapaプラットフォームだが、本製品を評価して分かったことなどを基に、その性能などについて紹介していきたい。

 まず、CPU「Yonah」だが、すでに報道されているように、DothanをベースにしたデュアルコアCPUとなっている。現時点でインテルから正式なブランド名は公開されていないが、OEMメーカー筋の情報によれば、インテルはYonahのデュアルコア版をIntel Core Duo、シングルコア版をIntel Core Soloというブランド名にすることをすでにOEMメーカーなどに伝えているという。

 本製品に採用されているYonahプロセッサは1.66GHzの製品だが、WindowsのプロパティなどによればプロセッサナンバはT1300と表示されている。しかし、実際のプロセッサナンバはT2300となる可能性が高い(このあたりもインテルの正式発表を待つ必要がある)。

 なお、画面はCrystalCPUIDによる表示で、物理コアが2つあることが分かるほか、命令セットはMMX、SSE、SSE2、SSE3に対応しており、SpeedStepテクノロジ対応、NXビット、さらにはVTにも対応していることがわかる。

LaVie RXでCrystalCPUIDを実行した画面。すでに“Intel Core Duo”と表示されている。VT(Vanderpool Technology)にも対応していることが分かる

 Yonah初期出荷版のVTへの対応に関して、インテルはこれまで明確にしてこなかったが、CrystalCPUIDの表示を見る限り、Yonahは最初からVT対応としてリリースされることになるのだろうか。もっとも、今回の評価に使用している機材そのものがサンプル製品であり、それに搭載されているCPUもエンジニアリングサンプルである可能性もある。であるから、実際に実装される機能については「インテルから公式に発表されるまでは分からない」としておこう。

 それでは、実際にベンチマークを利用してYonahの性能に迫ってみる。今回は比較対象として、Pentium 4 630(動作クロックは3GHz)+Intel 945G+DDR2-667、Pentium D 820(同2.8GHz)+Intel 945G+DDR2-667、Pentium M 745(同1.8GHz)+Intel 915G+DDR333のそれぞれで構成される自作PCマシンを用意して、これと比較してみることにした。Pentium 4とPentium Dは標準的なパフォーマンスデスクトップPCの構成、Pentium Mに関しては擬似的なノートPCとして見ていただくと分かりやすいだろう。

LaVie RXPentium M 745搭載自作PCPentium D 820搭載自作PCPentium 4 630搭載自作PC
CPUYonah 1.66GHzPentium M 745(1.80GHz)Pentium D 820(2.8GHz)Pentium 4 630(3GHz)
チップセットモバイルIntel 945ファミリーIntel 915GMIntel 945GIntel 945G
マザーボード-MSI 915GM Speedstar FA4Intel D945GTPIntel D945GTP
メモリDDR2-533DDR333DDR2-667DDR2-667
容量512Mバイト1Gバイト1Gバイト1Gバイト
グラフィックスチップチップセット内蔵チップセット内蔵チップセット内蔵チップセット内蔵
ハードディスク富士通 MHV2100BHWD360WD360WD360
OSWindows XP Home EditionWindows XP ProfessionalWindows XP ProfessionalWindows XP Professional

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