日立製作所は1月6日、2006年PC春モデル「Prius P」シリーズを発表した。1月14日より順次発売する。
Viiv対応ハイビジョンホームサーバPC「Prius Deck」、地デジチューナー搭載・26インチワイドディスプレイモデルも用意する「Prius Air」、家庭用TVのようなスリムなデザインが特徴のディスプレイ一体型モデル「Prius One」、15インチ液晶搭載のA4サイズノート「Prius Note」の4モデル9機種を用意する。
2006年は、トリノオリンピックやサッカーワールドカップ開催などによりデジタルハイビジョンの本格普及が見込まれる。日立は、前2005年秋冬モデル発表時に掲げた「ハイビジョン全面展開」(関連記事参照)というテーマとともに、薄型ハイビジョンTV/ハイビジョンブロードバンドPC/ハイビジョンHDD/DVDアプライアンスを「次世代の3種の神器」と位置付けている。また、パーソナル向けソリューションを「Priusワールド」(デジタル家電融合化PC)、リビング向けソリューションを「Woooワールド」(家族で楽しむ大画面ホームシアター)と2つの“ワールド”に分け、それらを同時展開・融合させる、総合電器メーカーならではの利用シチュエーションを提案する。
上記“Priusワールド”は、主に20インチ以下(大きくても26/32インチ)のディスプレイを使用しブロードバンド経由も含めてコンテンツを楽しむ方法を、“Woooワールド”では32インチ以上/高画質/プラズマで楽しむ方法が想定される。同社はこれら「次世代3種の神器事業」に経営資源を集中させる考えだ。
今回のPrius Pシリーズでは、2005年秋冬モデルでは1機種のみだった地上デジタル放送対応機種を、デスクトップ全モデルに計4機種(7機種中4機種)用意し、地デジモデルのラインアップ強化を図った。地デジ機能そのものは前モデルと大きく変更はないが、ハイビジョン映像処理LSI「BroadGear」、地デジチューナーモジュール、地デジ対応ソフトウェア「PriusNavigation 4」まで、地デジコアコンポーネントすべてを自社技術開発/製造を行うことによる「垂直統合化」した展開、そして地デジ対応モデルを普及価格帯となる20万円台から用意できることを大きな強みとしている。
ハイエンドシリーズ「Prius Deck」は、リビングルームにおけるホームサーバPC的役割を担うべく、リビングルーム用途にてWoooとの接続も考慮したHDMI端子に加え、前シリーズではなかった地上デジタルチューナー搭載モデルも加わった。
Prius Deckシリーズよりややパーソナル向けに設定される「Prius Air」シリーズは、2モデルとも地デジチューナーを搭載し、やや大型の26インチワイドディスプレイ付属モデルと、完全なパーソナル用途に適する17インチディスプレイ付属モデルを用意する。
ディスプレイ一体型のPrius Oneシリーズは、2005年夏モデルまで用意されていた「Prius Air One」シリーズの後継モデルとして本体デザインを一新し、デジタル放送をプライベートに楽しむ“ハイビジョンテレパソ”というテーマで展開するものとなる。
まるで家庭用液晶TVのようなそのデザインは、一体型テレパソでは最薄クラスとなる奥行き19.8ミリの実現や、スロットイン式光学ドライブや端子類をフロントアクセス可能な設計としたほか、「端子類が丸見えなのは、はっきり言って美しくない」(同社デザイン本部ホームソリューションデザイン部 須曽氏)から背面デザインと一体化したカバーを備えるなど、パーソナル向けだからこその使いやすさと見た目のこだわりを注いだものとなっている。ホワイト筐体の17インチディスプレイモデルには、シーン別に使い分けができ、パネル保護の役割も果たすマグネット着脱式のラスターパネルを搭載する。
CMキャラクターには引き続き伊東美咲さんを起用、1月21日よりテレビCMのオンエアを開始する。また、次世代ドライブとなるBlu-Ray Diskドライブ搭載モデルも次期モデル以降での採用を示唆した。今回のPrius Pシリーズ全体で総計5万台の出荷を目標としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.