あえて言おう、これは白い量産機ジ○であると――エプソンダイレクト「Endeavor NT2850 White Edition」(2/2 ページ)

» 2006年03月30日 17時05分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]
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3Dグラフィックス処理には不向きだが・・・・・・

 NT2850 WEはCPUにPentium M/Celeron Mを選択できるため、バリューからハイパフォーマンスまでをカバーできる。ただし、チップセットにはグラフィックス機能を統合したモバイル向けのSiS 661MXが採用されている。このチップセットはバリュー向けノートPCでよく用いられるが、統合グラフィックス機能の「Mirage」は、今現在からすると3D性能に見劣りするのも事実だ。接続バスはAGP8X、DirectX 9.0にソフトウェア対応しているのだが、例えばFINAL FANTASY XIオフィシャルベンチマークなどを動かそうとするとハードウェア機能が対応していないということで動作させることができない。ゲームを楽しむにしても最新の3Dゲームはまず難しいだろう。もっとも、Webブラウジングやメール、一般的なオフィスソフトや2D業務を主用途にするのならば不満に感じることはないはずだ。

Endeavor NT2850 White Edition(評価機の構成)
3DMark
3DMark03(XGA、nonAA、1Aniso)123
3DMark03(SXGA+、nonAA、1Aniso)67
※GameTest1のみ計測可、ほか計測不可
PCMark04
overall2845
CPU3312
Memory2313
Graphics8323
HDD2791
WMV Video Compression41.1
DivX Video Compression45.7
PCMark05
overall2747
CPU1562
Memory2117
Graphics
HDD3088
HDD - XP Startup5.18
Video Encoding123.36
Image Decompression9.98

 そのほか、特筆したいのは静音性だ。通常の利用では目立ったファンノイズもなく、非常に静かだと感じた。キーボードやパームレストがほんのりと暖かくはなるものの、こちらも不快なほどの熱ではない。静まりかえったプライベートルームで使うPCとしては、こうしたところは好印象である。

低価格ノートPCにお洒落なデザインの選択肢

 NT2850 WEの価格は最小構成で9万4500円と、エプソンダイレクトならではの魅力的な設定だ。BTOメニューには、先に述べた液晶パネルの解像度や光学ドライブのほか、CPUがCeleron M 370(1.50GHz)/Pentium M 740(1.73GHz)/Pentium M 750(1.86GHz)/Pentium M 760(2GHz)/Pentium M 770(2.13GHz)、メモリがPC2700のSO-DIMMで256Mバイト〜2Gバイト、ハードディスクが40/60/80/100Gバイトと豊富に用意されている。予算と用途にあわせて好みのスペックを選べるのは直販PCならではだ。なお、通常モデルのNT2850は最少構成で8万850円からだが、こちらはガンメタリックの標準塗装であるし、光学ドライブでCD-ROMを選べることもあるので妥当なところだろう。

 とはいえ、やはりNT2850 WEの魅力は白いボディに尽きると思う。単純にコストパフォーマンスだけを見てしまうとガンメタのNT2850が勝っているし、デルや日本ヒューレット・パッカードをはじめ、各メーカーもビジネスラインに近い低価格機を投入している。ただ、それらはやっぱりどこかビジネス向けの地味なデザインである場合が多い(もちろんそういった傾向は薄れてきてはいるが)。

 例えば、家族用(配偶者や子供)にセカンドPCを購入するとき、「自分が持っているものほど高性能でなくてもかまわないし、機能はシンプルでいいけれど、部屋のインテリアにあわせてデザインには気を遣いたい」「高性能なマシンは1台で十分。それよりも安いマシンを」と考えるユーザーにとって、このNT2850 WEはぴったりの選択肢になるだろう。その高いコストパフォーマンスと白いボディから、本機をあえてエプソンダイレクトの“ジム”と呼びたい。

EPSONDIRECT Endeavor NT2850 White Edition評価機の構成主なBTOメニュー
CPUPentium M 740(1.73GHz)Celeron M 370(1.5GHz/uFCPGA)
Pentium M 740(1.73GHz/uFCPGA)
Pentium M 750(1.86GHz/uFCPGA)
Pentium M 760(2.0GHz/uFCPGA)
Pentium M 770(2.13GHz/uFCPGA)
BIOSAMI BIOS
チップセットSiS M661MX
ノース/サウスブリッジSiS M661MX/964
2次キャッシュ2048Kバイト1024Kバイト(CPU内蔵:Celeron M選択時)
2048Kバイト(CPU内蔵:Pentium M選択時)
メインメモリ容量512Mバイト256Mバイト(256Mバイト×1)
512Mバイト(512Mバイト×1)
1024Mバイト(512Mバイト×2)
1536Mバイト(1024Mバイト×1/512Mバイト×1)
2048Mバイト(1024Mバイト×1)
規格DDR SDRAM(PC2700)
メモリスロット(空き)200ピンSO-DIMM×2(0)200ピンSO-DIMM×2(0)※最小構成
HDD容量60GバイトUltraATA 40Gバイト
UltraATA 60Gバイト
UltraATA 80Gバイト
UltraATA 100Gバイト
回転数5400rpm
パーティションC:53.9GB/2.0GBシステム
型番SAMSUNG MP0603H
光学ドライブ書き込みCD-R×24コンボドライブ(CD-R×24/CD-RW×24/DVD-ROM×8/CD-ROM×24)
DVDスーパーマルチドライブ(DVD-RAM×5/DVD+R DL×2.4/DVD±R×8/DVD±RW×8/DVD-ROM×8/CD×24)
書き換えCD-RW×24
読み出しDVD-ROM×24/CD-ROM×24
型番MATSUSHITA UJDA770 DVD/CDRW
フロッピードライブ3モード/外付けUSB接続
ディスプレイサイズ15インチ液晶
解像度1400×1050ドット1024×768ドット
1400×1050ドット
グラフィックスチップチップセット内蔵(SiS M661MX)
グラフィックスメモリメインメモリーと共有(最大32Mバイト)
サウンドチップチップセット内蔵(AC'97コーデック)
光デジタル音声出力
PCカードスロットTypeII×1 CardBus対応
Expressカードスロット
メモリカードスロットSDメモリカード/MMC/メモリースティック〈PRO対応〉
USBUSB 2.0×4(左側面×2/右側面×2)
IEEE1394S400/4ピン×1(右側面)
ビデオ出力アナログRGB
キーボード日本語87キー
キーピッチ/ストローク19×19ミリ/2.5ミリ
ポインティングデバイスタッチパッド
イーサネット100BASE-TX/10BASE-T(SiS 900)
無線LANIEEE802.11g/b準拠(ASUSTeK製)
Bluetooth
FAXモデム
バッテリ仕様リチウムイオン(14.8V 2400mAh)追加リチウムイオンバッテリ(14.8V 2400mAh)
バッテリ駆動時間約1.5時間
バッテリ充電時間約2.5時間(電源オフ/オン時)
ACアダプタ仕様AC100〜240V 50/60Hz
サイズ(幅×奥行き×高さ)W47×D105×H28.6ミリ
重量約320グラム(ケーブル込み)
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)332×287×35.6ミリ
重量約3キロ
搭載OSWindows XP Home Edition(SP2)Windows XP Home Edition(SP2)
Windows XP Professional Edition(SP2)
システムのリカバリ方法付属DVD-ROMを利用
評価機の価格13万1250円9万4500円から
主な付属品ACアダプター、電源ケーブル、バッテリパック、リカバリCD、リカバリツールCD、マニュアルなど
主な付属ソフトNorton AntiVirus 2006(OEM版)、Adobe Acrobat Reader、LiquidView、LiquidSurfなど
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