日立、電源投入直後に地デジ視聴を可能とした液晶一体型PC「Prius One」2006年PC夏モデル

» 2006年04月12日 13時00分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は4月12日、2006年PC夏モデル「Prius R」シリーズを発表した。4月22日より順次発表を開始する。

 2006年PC夏モデルでは、26インチワイドピュアカラー液晶ディスプレイが付属するスリム筐体採用の「Prius Air type R(AR35R1R)」、本体デザインは同じくディスプレイレス仕様となる「Prius Air type G(AR32G1R/AR31G1R)」、ディスプレイ一体型モデル「Prius One type W(AW35W1R/20インチワイド液晶)」、「Prius One type S(AW33S1R/17インチ液晶)」の5モデルを投入する。

プライベート向けへの活用を提案する液晶一体型地デジPC「Prius One」シリーズ

photo 20インチワイド液晶+Celeron M 420を搭載する「Prius One type W」(写真=上)と17インチSXGA液晶を搭載する「Prius One type S」(写真=下)を用意する

 プライベート用としての活用を提案する液晶ディスプレイ一体型モデルが「Prius One」シリーズ。地上デジタル/アナログのダブルチューナーと、奥行き19.8センチほどの薄型設計による家庭用テレビのようなデザインを特徴とし、20インチワイド液晶タイプのtype W(AW35W1R)と17インチSXGA液晶タイプのtype S(AW33S1R)を用意する。

 主な仕様は、type WにIntel 940GML Expressチップセット搭載マザーとCeleron M 420を採用したことが大きな変更点となる(17インチモデルのtype Sは、従来モデル同様のIntel 910GML Express+Celeron M 380仕様)。

 Prius Oneシリーズでは今回のモデルで新たに、地上デジタル放送を即座に視聴できる機能「エコ・ポン・パッ」を搭載した。リモコンの電源ボタンを押すと約5秒で地上デジタル放送が映り、その裏側でBIOS、Windows、PriusNavistation4(同PC用のTV視聴・録画アプリケーション)が起動する仕組みとなる。このとき、地デジ放送視聴、音量調整、チャンネル切り替え、チャンネル数字/番組名/局ロゴの情報表示が可能であり、録画や番組表表示、字幕表示、データ放送表示はOS+PriusNavistation4起動完了後に操作が行えるようになる。Windows EmbeddedやLinuxベースのOSなどを採用する他社インスタント機能とは異なり、待機時電源が約1.5ワットほどで済むメリットがあるとしている。

 TV視聴・録画アプリケーションは、Prius Rシリーズ共通で従来同様に地上デジタル/アナログ放送の双方を同一インタフェースで操作できる「PriusNavistation4」を採用する。2006年春モデル搭載のものから、

  • 「番組推薦機能」をデジタル放送にも対応
  • DVD-RW(CPRM対応メディア)へのムーブに対応
  • オーディオリニアPCMモードを追加
  • ムーブ終了後、自動的にPCをシャットダウンする機能を追加
  • TOPインタフェースにEPG表示機能を追加
  • いいとこ観に、新ジャンル「音楽トーク」「サッカーB」を追加
  • 読みワザの英語センテンス読み上げ機能を向上

 などの新たな機能が追加された。

 番組推薦機能は、ユーザーの番組視聴/予約履歴から好みを解析・学習し、EPG情報から番組を自動的に推薦し、好みの番組を見つけやすくする機能。従来より備わるアナログ放送への対応に加えて、今モデルから地上デジタル放送にも対応した。DVDメディアへのムーブ機能は、DVD-RAMへのムーブに加えCPRM対応のDVD-RWメディアへもムーブが可能になり、同時に音声をAC3のほか無圧縮音声形式となるリニアPCMもサポートする。

 同社家庭用HDD/DVDレコーダー「Wooo」シリーズにも採用されるようなったダイジェスト視聴機能「いいとこ観」には、新たにトーク部分を検出し映像と音の変化を解析し、音楽番組におけるトーク部分を中心に再生する「音楽トーク」、シュートなどのベストシーンを立て続けに再生するよう自動抜粋する「サッカーB」モードが加わっている。


 主な仕様は以下の通り。

製品名Prius One type W(AW35W1R)Prius One type S(AW33S1R)
CPUCeleron M 420(1.60GHz)Celeron M 380(1.60GHz)
マザーボードIntel 940GML Expressチップセット搭載製品Intel 910GML Expressチップセット搭載製品
メモリ(最大)PC2-4200 DDR2 SDRAM 512Mバイト(2Gバイト)
HDDSerial ATA/150 320Gバイト
光学ドライブ2層DVD±R対応スーパーマルチ
ディスプレイ1360×768ドット表示対応 20インチワイドスーパーラスタビュー液晶1280×1024ドット表示対応 17インチピュアカラー液晶
 最大解像度1360×768ドット1280×1024ドット
 輝度約450カンデラ/平方メートル約250カンデラ/平方メートル
 コントラスト比800:1600:1
 画素ピッチ0.325×0.325ミリ0.264×0.264ミリ
 視野角水平/垂直 170度水平/垂直 140度
グラフィックスチップセット内蔵
サウンドオンボード(Intel HD Audio Codec)、光デジタルオーディオ出力対応オンボード(AC'97準拠)、光デジタルオーディオ出力対応
スピーカー2ウェイ 3ワット×23ワット×2
通信10BASE-T/100BASE-TX
インタフェースS-Video入力×1、RCA映像入力×1、USB 2.0×5(うち前面×1)、IEE1394(S400/4ピン/前面)×1、メモリカードリーダー(SDメモリカード/メモリースティック/xDピクチャーカード対応)×1、RCA音声左右入力×各1、ライン入力、ライン出力、光デジタルオーディオ出力、マイク入力、ヘッドフォン出力、LAN端子、モデム端子、B-CASカードスロット、地上デジタルTVアンテナ入力端子×1、地上アナログTVアンテナ入力端子×1
TV機能地上デジタル/ハードウェアMPEG-2デコーダ付きTVチューナー、ハードウェアMPEG-2エンコード対応高画質化回路搭載TVチューナー地上デジタル/ハードウェアMPEG-2デコーダ付きTVチューナー、ハードウェアMPEG-2エンコード対応TVチューナー
 高画質化機能10ビットコンバート、3次元Y/C分離、コース取りデューサー、デジタルノイズリダクション、タイムベースコレクタ
 録画モード/最大録画時間デジタルハイビジョン放送:約27時間(1080i/約21Mbps)
デジタル標準テレビ放送:約51時間(480i/約11Mbps)
アナログTV放送高画質:8Mbps時 約75時間、6Mbps時 約100時間(720×480ピクセル/約8Mbps・6Mbps)
同標準画質:4Mbps時 約145時間、3.5Mbps時 約165時間(720×480ピクセル/約4Mbps・3.5Mbps)
同長時間画質:3Mbps時 約195時間、2Mbps時 約280時間(720×480ピクセル/約3Mbps・2Mbps)
キーボード/マウスワンタッチキー付き日本語109ワイヤレスキーボード、スクロールホイール付き光学式ワイヤレスマウス
リモコンPrius専用リモコン
OfficeOffice 2003 Personal Edition 2003
OSWindows XP Home Edition SP2
本体サイズ506(幅)×198(奥行き)×421(高さ)ミリ394(幅)×198(奥行き)×439(高さ)ミリ
本体重量約12.3キロ約12キロ
価格オープンプライス(予想実売価格:27万円前後)オープンプライス(予想実売価格:23万円前後)
発売日2006年5月20日2006年4月22日

 なお、リビング向けとなるホームサーバモデル「Prius Deck」とノートモデル「Prius Note」の新モデルは今回投入されず、既存シリーズを併売するとしている。

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