シャープは4月20日、リモコンだけでWebブラウジングやブロードバンド放送の視聴が楽しめる「インターネットAQUOS」を5月下旬より販売開始すると発表した。薄型テレビ“AQUOS”のブランド名を冠した、初のPC融合製品となる。
シリーズとしては32V/37Vのハイビジョン対応液晶テレビ「LD-32SP1」「LD-37SP1」に、PCの「PC-AX50M」「PC-AX100M」を組み合わせ、「37-D」「37-A」「32-D」「32-A」の4モデルを提供する。「-D」のモデルはPCにデジタルチューナーを内蔵し、ハイビジョンレコーダーとしても利用できる。実売想定価格は以下の通り。
モデル名 | テレビ製品名 | PC製品名 | デジタル放送録画対応 | 実売想定価格 |
---|---|---|---|---|
37-D | LD-37SP1 | PC-AX100M | ○ | 55万円前後 |
37-A | LD-37SP1 | PC-AX50M | × | 45万円前後 |
32-D | LD-32SP1 | PC-AX100M | ○ | 45万円前後 |
32-A | LD-32SP1 | PC-AX50M | × | 35万円前後 |
PC部のスペックはこちらの記事に詳しいが、液晶テレビ「LD-32SP1」「LD-37SP1」はいずれも同サイズの「AQUOS BDシリーズ」(ワイドXGAパネルを搭載したシリーズ)と同等のスペックを持っており、単体での利用も問題なく行える。「テレビという点では既存製品と変わらない高画質を楽しめる」(同社)。
搭載するパネルは4波長バックライトを備えたブラックASV液晶パネル。解像度は1366×768ピクセルで、コントラスト比は1200:1(明室コントラスト比は550:1)、応答速度は6ミリ秒、視野角は上下左右176度を確保している。テレビチューナーは3波対応のデジタルチューナーと、地上アナログチューナーを搭載する。
ポインティングデバイス付きのリモコンとキーボードを備えているほか、同社のAVセンターPC「PC-TX100」などが実装しているインタフェース「チャンネルUI」を採用。テレビチャンネルを選択する感覚でブラウザやIP電話、動画配信サービスなどを起動できる。
また、リモコンに用意されたボタンでPC/テレビの機能が切りかえられるほか、テレビで視聴中の番組をPCに録画したり、番組に関連する情報をインターネットから呼び出せる「WEB情報」といった機能を備える。
リモコンの「WEB情報」ボタンを押すと、テレビで視聴している番組の情報(チャンネル/時間帯/地域など)がPCへ送られ、PCはその情報をオンティービーのインターネットテレビ番組表サービス「ONTV」へ送信し、受け取った情報をブラウザで表示する。
テレビとPCとの制御信号のやりとりはRS-232C経由で行われ、テレビ側の入力切り替えを含めた一連の動作はすべて自動で行われる。ただし、地上デジタル放送については対応しないほか、画面も放送にPC表示を重ねたり、放送とPCで画面を分割表示することもできない。
同社 取締役 国内営業本部長の大塚雅章氏は「テレビ付きのパソコンではなく、高画質テレビがパソコンを内包しているのがインターネットAQUOSだ。ブロードバンド化が進み、インターネットの利用人口も4700万人を超えた今だからこそ投入したい。テレビパソコンの市場と大画面テレビの市場の中間に、新しい市場を創生するつもりだ」と製品化の狙いと意気込みを語る。
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