超軽量ボディにワイヤレス機能を標準装備――“スマート”プロジェクター BenQ「CP120」

BenQのモバイルDLPプロジェクター「CP120」は、A5に近いコンパクトサイズと、1.3キロという軽さを実現した製品だ。さらに、ワイヤレス接続を標準装備したことで、その実用性をよりいっそう高めている。

» 2006年05月18日 14時00分 公開
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 プロジェクターは、プレゼンテーションやエデュケーションなど、さまざまな場面での情報伝達において、欠かせない道具となっている。以前紹介したBenQのポータブルDLPプロジェクター「MP610」「MP620」は、そうした道具としての基本機能を充実させつつ、同時にパーソナルホビーユースにも訴求しうる製品だった。

 今回取り上げる「CP120」は、さらに携帯性を追求したモバイルDLPプロジェクターである。製品カテゴリーとしては、B5サイズ、1.9キロの小型軽量モデル「PB2250」と同じラインに属するといえるだろう。

photo 超小型軽量のモバイルDLPプロジェクター「CP120」

 価格は19万8000円と、10万円を切っている「MP610」「MP620」と比べると、やや割高に感じられるかもしれない。ただ、「PB2250」よりは低価格に抑えられ、しかも実際に製品に触れてみると、その価格にも十分に納得が行く内容だ。

 XGA(1024×768)解像度DLPチップ搭載、輝度1500ルーメン、コントラスト比2000:1という「MP620」に近い基本性能を確保しつつ、超小型軽量ボディに収めたうえで、さらに、投射レンズにはカールツァイスを採用、スライド式のレンズカバーを内蔵するなど、各所でこまやかなこだわりが見受けられる。

photo 使い勝手のいいスライド式レンズカバーも内蔵。また投影レンズには、定評のあるカールツァイス製光学レンズを採用した

 サイズは、幅218×高さ61×奥行き167ミリ、質量1.3キロと、幅・高さ・奥行きともMP620の3分の2程度で、質量にいたっては半分以下だ。「PB2250」と比較しても、さらにひと回り小さく軽く仕上がってる。つまり、大きさはB5からA5へと接近し、1.5リットル入りペットボトルよりも軽量になったわけで、まさしく小脇に抱えての移動が可能だ。

photo 「MP620」などと同様に、レンズ上のリングを操作して、フォーカスやズームの調整を行う。ズームは1〜1.16倍で、27インチから300インチまでの画面サイズに対応可能(投影距離は0.8〜10メートル)。96インチで投影する場合なら、投影距離は最短で約3.5メートル、最長で4.1メートルが必要だ
photo 操作は付属カードリモコンのほか、本体上部に配置されているボタンも利用可能。電源を投入すると、カーソルの形状を浮き立たせるように青色LEDが点灯する

 映像入力は、PCとの接続に利用するアナログRGB(D-sub15ピン)端子のほか、Sビデオ端子、コンポジットビデオ端子も装備し、オプションのケーブルを使えばコンポーネントビデオにも対応できる。残念なのはDVI端子が用意されていないことだが、実はこれには理由がある。

photo 背面には、USB端子(リモコンでページ操作を行いたい場合に利用)、コンポジットビデオ、Sビデオ、PC(D-sub)/コンポーネントの映像入力端子を装備。右端は赤外線受光部で、前面だけではなく背面からのリモコン操作にも対応できる

ケーブルレス接続への対応は、優れた携帯性をさらに際立たせる

 DVI端子を備えた「MP620」では、ワイヤレスモジュール「LinkPro」がオプションで用意されている。これを装着することで無線LAN経由で映像出力を伝送可能な、いわゆるワイヤレス接続に対応するわけだ。しかし「CP120」では、これとまったく同じ機能を標準で本体に内蔵している。そして、このワイヤレス接続こそ、「CP120」の真骨頂といえる機能なのだ。

 つまり、無線LAN機能を内蔵したノートPC(Windows 2000/XP対応)と組み合わせれば、ケーブル接続の必要がなく、非常にスマートなプレゼンテーションが実現可能である。また、無線LAN方式はIEEE802.11a/b/gのすべてに対応しており、幅広い機器と接続できる。ただ、普通にノートPCと接続するのも当たり前すぎるので、ここでは少しばかり遊び心を込めて、超小型PC「VAIO U70」と組み合わせてみた。

photo 合計2キロ以下という「CP120」と「VAIO U70」の組み合わせは、ガジェット的な魅力にも富んでいるが、意外に実用性も高い

 ワイヤレス接続の手順は至極簡単だ。まずPC側に、「CP120」の付属CD-ROMから「BenQ Wireless Wizard」をインストール。それから、「Commuter Serial」を実行すればいい。プロジェクターの電源が入っていれば、画面上の検出リスト内に表示される。ただし、プロジェクター側の無線LANは、IEEE802.11b/gとIEEE802.11aの切替式になっており、必要があれば、リモコン(または本体)の「SWAP」ボタンを押してトグルしてやればいい。

photo OSDメニューは「MP620」などとほぼ同じ内容。画面上に表示されているのが、ワイヤレス接続時にPC側で必要な「BenQ Wireless Wizard - Commuter Serial」

 無事にプロジェクターを検出できれば、PC側でリスト上のプロジェクターを選択して、「接続」を実行。すると今度は、プロジェクター画面にワイヤレス接続メニューが映し出され、認識されたPCがリスト表示されるので、リモコンのカーソル右または左を押して、接続を承認してやればいい。

photo PC側からプロジェクターを検出し、接続を試みると、プロジェクターの画面に「ワイヤレス接続メニュー」が表示される。接続したい機器をカーソル上下で選択し、左右で承認を行えばいい

 実は最初、接続がうまくいかなかったのだが、これはVAIO U70の表示解像度がSVGAに固定されていたためのようだ。いったん、VAIO U70の「ZOOM」ボタンを押して、PC側の解像度がXGAになるようにしてやれば、問題なく接続できた。一般的なノートPCであれば、もともとXGA解像度が選択可能になっているので、ワイヤレス接続を実行すれば、自動的に解像度を切り替えたうえで、接続処理を完了してくれる。

 発想は遊び心だったものの、この組み合わせはかなりのベストマッチかもしれない。合計2キロ以下の機器だけで、100インチ超の大画面プレゼンテーションを披露できる。VAIO U70側の液晶画面はSVGA解像度のため、XGAに設定するとスクロールをともなうのだが、プレゼンテーションの際はプロジェクター画面のほうを見て操作すれば、何の苦もない。この場合、VAIO U70はリモコンのごとしで、机の下で操作を行うのも一興だろう。

 また、単にケーブルレス環境の構築だけではなく、複数のノートPCを利用すれば、容易に出力側のマシンを変更しつつ、多人数発信でのプレゼンテーションが行えるのも魅力だ。こうした利用法は、とりわけ会議における実用性を高めている。

 さらに、最短90秒でプロジェクターをバッグへしまえるクイッククーリングや、キーストーン補正機能も装備ずみ。「CP120」は単に小型軽量なだけではなく、真に“スマートなプレゼンテーション”を可能にするモバイルプロジェクターといえるだろう。

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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年5月31日