Silent Waterがアキバで初めて披露されたのは2005年7月。サーマルティクのイベント「サーマルキャンプ2005」の展示スペースだった。それから8カ月の2006年春を迎えてようやく店頭に並ぶことになったが、まだ肌寒い時期の割には比較的好調に売れていたようだ。
あるPCパーツショップは「水冷キットは冷却パーツとしてすでに定番化しています。季節に関係なく需要が見込めるようになりました」と話す。しかし、やはり夏を直前にひかえたこの時期に水冷キットの導入を考える人も多いはず。そこで今回は手軽に使える「Silent Water」を試してみた。
Silent Waterはラジエーター兼ポンプとCPUブロックが組まれた状態で出荷されており、ユーザーは冷却液の注入や空気抜きなどの作業をせず、買ってきてすぐマシンに組み込めるのが特徴だ。ラジエーターには12センチファンが付いており、付属のファンコントローラーにより、回転数を調整できる。
Silent Waterのスペックは以下のとおり。
対応環境 | Socket 754/939、Socket 478、LGA 775 |
ブロック数 | CPUブロック×1 |
放熱部構成 | ラジエーター |
吐出力(水流) | 1200ミリリットル/分 |
騒音 | 17〜21デシベル |
ラジエーターサイズ | 120(幅)×35(奥行き)×160.8(高さ)ミリ |
特筆すべきはポンプの吐出力。1200ミリリットル/分と、マシン内蔵型の水冷キットでは最高クラスの出力を誇る。それでいて騒音は最大21デシベルと低いのが魅力的だ。
また、チューブを接続する手間がないため、取り付けの難易度も低い。ただし、8センチファンの取り付け穴しかないケースでは、ラジエーターを背面に固定しづらい。サイドパネルやフロント側に排出口を向けて置くしかないのが難点だ。
背面ブラケットに固定するファンコントローラーとは、グラフィックスカードでよく使われるクーラーと同じ2ピンコネクタで接続できる。回転数を変えるために背面に手を伸ばさなければならないのはいただけないが、市販のファンコトローラーをつなぐ場合のように2ピン-3ピン変換コネクタを使う必要はない。
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