真夏の夜の水冷キット――「Silent Water」を試す週末アキバPick UP!“ぷち”レビュー(1/2 ページ)

» 2006年06月23日 15時29分 公開
[古田雄介(アバンギャルド)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]

 Silent Waterがアキバで初めて披露されたのは2005年7月。サーマルティクのイベント「サーマルキャンプ2005」の展示スペースだった。それから8カ月の2006年春を迎えてようやく店頭に並ぶことになったが、まだ肌寒い時期の割には比較的好調に売れていたようだ。

 あるPCパーツショップは「水冷キットは冷却パーツとしてすでに定番化しています。季節に関係なく需要が見込めるようになりました」と話す。しかし、やはり夏を直前にひかえたこの時期に水冷キットの導入を考える人も多いはず。そこで今回は手軽に使える「Silent Water」を試してみた。

超強力なポンプを搭載

 Silent Waterはラジエーター兼ポンプとCPUブロックが組まれた状態で出荷されており、ユーザーは冷却液の注入や空気抜きなどの作業をせず、買ってきてすぐマシンに組み込めるのが特徴だ。ラジエーターには12センチファンが付いており、付属のファンコントローラーにより、回転数を調整できる。

付属品一覧。組み込み型の水冷キットらしく、同梱品も少ない。ファンの回転数を調節するつまみは背面に取り付ける(写真=左)。チューブのジョイント部には充填剤が埋められており、導入時に水漏れが起きる可能性は低い(写真=中央/右)

 Silent Waterのスペックは以下のとおり。

対応環境Socket 754/939、Socket 478、LGA 775
ブロック数CPUブロック×1
放熱部構成ラジエーター
吐出力(水流)1200ミリリットル/分
騒音17〜21デシベル
ラジエーターサイズ120(幅)×35(奥行き)×160.8(高さ)ミリ

 特筆すべきはポンプの吐出力。1200ミリリットル/分と、マシン内蔵型の水冷キットでは最高クラスの出力を誇る。それでいて騒音は最大21デシベルと低いのが魅力的だ。

 また、チューブを接続する手間がないため、取り付けの難易度も低い。ただし、8センチファンの取り付け穴しかないケースでは、ラジエーターを背面に固定しづらい。サイドパネルやフロント側に排出口を向けて置くしかないのが難点だ。

CPUブロックのアタッチメントを取り付けるため、マザーボードを取り外す。面倒だが難しい作業ではない(写真=左)。筆者のマシンは背面パネルに8センチファンの取り付け穴しかなく、Silent Waterのラジエーターとはねじ穴があわなかった(写真=中央/右)。仕方なくサイドパネルに設置することにした

 背面ブラケットに固定するファンコントローラーとは、グラフィックスカードでよく使われるクーラーと同じ2ピンコネクタで接続できる。回転数を変えるために背面に手を伸ばさなければならないのはいただけないが、市販のファンコトローラーをつなぐ場合のように2ピン-3ピン変換コネクタを使う必要はない。

背面ブラケットに、回転数調節つまみを固定する(写真=左)。取り付け完了(写真=右)
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