今週の木曜日、「Socket 563」というMobile Athlon向けのCPUソケットを搭載したmicroATXマザーが複数のショップに入荷した。PC CHIPSの「M863G(V7.1C)」で、Mobile Athlon XP-Mと対応CPUクーラーがセットになって売られている。価格はMobile Athlon XP-M 2200+搭載モデルが1万2970円、同2100+搭載モデルが1万2000円前後。在庫は潤沢だ。
M863G(V7.1C)は、SiS741GX+963Lチップセットを搭載し、Socket 563を採用。FSBは266MHzで、AGP 8xスロット1基とPCIスロット2基備える。メモリスロットも2基あり、PC2700/PC2100対応モジュールを最大2Gバイトまで搭載可能だ。また、アナログVGA出力端子を背面に装備している。
セットで販売されるMobile Athlon XP-Mは低消費電力版で、2100+の動作クロックが1.6GHz、2200+が1.67GHzとなる。パソコンショップ・アークによると、消費電力はともに25ワットだ。
CPUやチップセットは2002年から2003年にかけてリリースされたモデル――どうして今ごろ? と首をかしげたくなるやや古めの製品だが、同製品の販売に至るいきさつをフェイス秋葉原本店とじゃんじゃん亭が語ってくれた。
「これはアロシステム(フェイスやじゃんじゃん亭などを運営する企業)とECSが共同で企画製作した商品です。販売をはじめたのはつい先日。在庫は大量にあり、ほかのショップにも卸しています」(フェイス秋葉原本店)という。
あえて古めの製品を選んだことについては、「ずいぶん前ですが、弊社の入荷担当がMobile Athlon XP-Mを間違えて大量入荷してしまったという噂を聞きました。中古扱いにするにも対応ソケットがほとんど出回っていないため、セットで製品化まで話を進めていったのでしょう」(じゃんじゃん亭)と明かしてくれた。
入荷担当者の安否が気遣われるが、ショップ側の誤算からユーザーにとってはおいしいアイテムが生まれたというわけだ。
このマザーボードはほとんどの入荷ショップで好調な売れ行きだという。パソコンショップ・アークは「古めのCPUですが、ノートPC向けであることを考えると、マザーボードと組み合わせて1万2000円程度という価格は非常に安いです。昔使っていたメモリやHDD、グラフィックスカードを再利用してセカンドマシンを組むには最適な構成なので、ニーズはあると考えました」と話す。
ただし、そのままの構成で使うとCPUクーラーの騒音が激しいとのこと。アタッチメント部分にプレートを挟むなどして高さを調整し、Socket A用の静音CPUクーラーに取り替えるほうがいいとアドバイスしてくれた。
製品 | PC CHIPS「M863G + CPU FAN w/2200+」 |
入荷ショップ | |
フェイス秋葉原本店 | 1万2970円 |
じゃんじゃん亭 | 1万2970円 |
製品 | PC CHIPS「M863G + CPU FAN w/2100+」 |
入荷ショップ | |
フェイス秋葉原本店 | 1万1970円 |
じゃんじゃん亭 | 1万1970円 |
クレバリー1号店 | 1万2048円 |
パソコンショップ・アーク | 1万2800円 |
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