Intel、携帯デバイス向けプロセッサ事業をMarvellに売却

» 2006年06月28日 08時05分 公開
[ITmedia]

 米Intelは6月27日、通信/アプリケーションプロセッサ事業をMarvell Technology Groupに6億ドルで売却する合意を交わしたと発表した。規制当局などの承認を経て、4〜5カ月以内に売却完了の見通し。

 Marvellは同事業の買収により、小型携帯端末に使われるプロセッサの分野で強力なプレゼンスを確立できると説明。Intelは主力事業であるIntelアーキテクチャベースの高性能/低消費電力プロセッサと、Wi-Fi/WiMAXを含むモバイルコンピューティング向けの新興技術に投資を集中させることが可能になるとしている。

 Intelの通信/アプリケーションプロセッサ事業部はスマートフォンやPDA向けのプロセッサ開発/販売を手掛ける。XScaleベースの通信プロセッサ「PXA9xx」(コードネーム「Hermon」)はResearch in Motion(RIM)のBlackBerry 8700に、アプリケーションプロセッサの「PXA27x」(コードネーム「Bulverde」)はPalm TreoやMotorola Qなどに採用されている。

 同事業部の従業員約1400人は大半がMarvellに移籍する。決算上の影響については後日公表する予定。

 Intelでは売却完了後も、現在同事業部で販売している製品と、新しいデバイス向けに設計中の製品の製造は継続する方針。Marvellがほかの製造元を確保するまでこのやり方を続ける見通しだとしている。

 Intelはネットワーキングとストレージの分野でもARMベースのXScaleプロセッサを利用しているが、今後もARM Holdingsから直接ライセンスを取得し、それぞれのニーズに合わせて設計に手を加える形で利用を継続するため、通信/アプリケーションプロセッサ事業の売却による影響は出ないと説明している。

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