べトナム「美人」PCユーザーのデスクトップを見てきましたっ!山谷剛史の「アジアン・アイティー」(1/2 ページ)

» 2006年09月04日 10時00分 公開
[山谷剛史,ITmedia]

 というわけで、ベトナムの庶民に根付くPC事情を見てくるわけだが、そこは、数多くの東南アジア通にフィリピン、タイ、ミャンマーと並んで美人さんが多いと言われているベトナムなので、首都ハノイに住む美人なPCユーザーのデスクトップを拝見したいところ。今回は、筆者と仕事で付き合いのある“日本語が話せる”親日的なベトナム人を紹介しよう。

家の外はバイクの洪水。ベトナムだ
ベトナムでは有名なvietkeyというソフトを使ってベトナム語を入力する

大学生のヌンさん(21才)の場合

 まずは「家にPCがあるの」という大学生のヌンさん。彼女の家はハノイの新都心エリアの「裏路地」にある。彼女を紹介してくれた日本人いわく、彼女の家庭の所得水準はベトナムで「中の上」になるそうだ。

 ここで、ベトナムの家、とくにハノイの住宅事情を説明しておこう。ハノイにおいて住宅は細長く、そして「上に」伸びている場合が多い。ヌンさん一家が住む一戸建ても例にもれず「細長い4階建て」である。その家の構造は階段と部屋が交互に「段々と」つながる感じで最上階まで続く。中に入ると玄関の横に先祖を祭る祭壇に気が付く。ちなみに、彼女の家のすぐ近くにはベトナムNo.1のIT企業「FPT」の社屋がどんっと建っている。

 この取材をした今年の6月、ヌンさんは大学4年生だった。そのとき聞いた「日本の大学院に編入して日本の文化を勉強したい」という話がうまくいっているならば、今頃は既に日本にいるかもしれない。将来はベトナムのJAICAで働いて、日本で学んだ「視点」からベトナム人を助けたいのだそうだ。

「中の上」の所得といわれるベトナムの大学生「ヌンさん」の自宅
ベトナムの大学生「ヌンさん」が使うのは日本製のノートPCだ

 以前水戸に1年間留学していたヌンさんは、このとき秋葉原でノートPCを購入したんだそうな。秋葉原の印象はどうだったかな?

「電器製品がいっぱいで賑やかだったわ。私の日本語でも買い物が簡単にできたのでいろいろ買っちゃった。免税店で買ったのですが、そこにいた中国人の店員さんと日本語で話しました。買いたい製品は中古品も新品もあったのですが、お金に余裕があったので新品を購入しました」なんだそうだ。

 で、そのとき購入した東芝のノートPC「DynaBook Satellite A50」を今回紹介してもらう。なんでも日本留学中のベトナム人の先輩から「買うならソニーか東芝!」と勧められて購入したのだとか。ちなみにヌンさんには大学のIT系の学科に在籍する妹がいる。PCの機嫌が悪いときにはその妹に見てもらうのだそうだ。ならば妹さんも一緒に取材しましょう!と提案したところ、「シャイなので取材は無理だと思います」(ヌンさん)

 で、ヌンさんのノートPCである。なんとヌンさんの家にはインターネットに接続する環境がないのである。なので、彼女は学校やインターネットカフェでインターネットに接続してWebページを見ているそうだ。インターネットにアクセスしながら学校やカフェのPCで作成した論文などのファイルをUSBメモリに移し、家のノートPCに運んでいる。家では論文の続きをする以外に、仕事として行っているベトナム語と日本語の翻訳と文章の入力をWordで行っている。以上がヌンさんがノートPCを使う用途。真面目です。

JTBのサイトでダウンロードしたらしき壁紙が特徴のデスクトップ。日本が好きなんですねー
登録アプリケーションを見る。ゲームがまったくない

 どうして家でインターネットを繋がないの?「家が建っているエリアはそろそろケーブルテレビが開通するんです。ADSLより断然速いそうなのでそれを待ってます。毎月定額で30万ドン(日本円にして約2200円)なんですよ」

 なるほどね、ネットに繋がったら何がしたいかな?「日本のニュースページとか見たいですね。あとはベトナムのニュースページも。私はそれほどインターネットを使うのは趣味でないので、没頭して中毒になりたくはないな。チャットはベトナムでも人気だけど個人的にはしたくありません。ケーブルテレビ回線をつかって常時接続にしてもネット漬けにはならないと思います」とヌンさんは語るのであった。

 ところで、ベトナムの違法コピー率は世界的に見てもとても悪いのですが、ユーザーとしてはどのように考えていますか?との問いに「ベトナムが悪いと思います」とヌンさんは苦笑いをして答えた。「多くの人は買うことをあんまり悪いと思ってないですよね。正規版のCDは4万ドン(約300円)するのが海賊版になると2000ドン(約15円)で買えてしまうのです」

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