第9回 Vistaでオーディオデバイスはどうなる?元麻布春男のWatchTower「Windows Vista編」(2/2 ページ)

» 2006年09月19日 05時00分 公開
[元麻布春男,ITmedia]
前のページへ 1|2       

Windows Vistaではアプリケーションごとに音量調節が可能に

 Windows Vistaではこうした問題が解消される。Vistaのミキサーは、アプリケーションごとに音量を調整できるようになっており、アプリケーションからの音量調整も、ほかのアプリケーションに影響することはない。たとえばWindows Media Playerで音量を上げると、その結果はミキサーのWindows Media Playerの項に反映されるが、Windowsのシステム音やそのほかのアプリケーションのミキサー設定に影響を与えない。複数のアプリケーションがWaveデバイスを利用することを前提に作られているのが、Windows Vistaのミキサーだ。

 アプリケーションが複数あるのであれば、サウンドを出力するデバイスだって複数あってもおかしくはない。たとえば、コミュニケーションツールの音声は内蔵サウンド経由のヘッドセットに出力し、Windows Media Playerのオーディオ出力はUSBの外付けオーディオデバイスに出力する、といった使い方が考えられる。

 しかし、Windows XPでは複数のオーディオ出力デバイスや入力デバイスを、同時に利用することができなかった。システムに複数のサウンドデバイスをインストールすることはできるが、同時に利用することはできず、切り替えながら使うしかない。Windows Vistaでは、システムに複数の出力デバイスや入力デバイスを登録し、並行して利用することが可能になる。

Windows Vistaの音量ミキサ(画面=左)。デバイスごとではなく、アプリケーションごとに音量の調整が可能になる。また、Windows Vistaでは再生デバイスと録音デバイスに複数を登録して並行動作させることができる(画面=右)

元麻布春男氏のプロフィール

フリーライター。IBM PC/AT互換機以前からPCの世界に入り、さまざまなメディアでPCに関する評論やレビュー、コラムなどを執筆。とくに技術面での造詣が深く、独特の切り口による分析記事は人気が高い。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. わずか237gとスマホ並みに軽いモバイルディスプレイ! ユニークの10.5型「UQ-PM10FHDNT-GL」を試す (2024年04月25日)
  3. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  4. 「Surface Go」が“タフブック”みたいになる耐衝撃ケース サンワサプライから登場 (2024年04月24日)
  5. QualcommがPC向けSoC「Snapdragon X Plus」を発表 CPUコアを削減しつつも圧倒的なAI処理性能は維持 搭載PCは2024年中盤に登場予定 (2024年04月25日)
  6. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  7. アドバンテック、第14世代Coreプロセッサを採用した産業向けシングルボードPC (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  10. AI PC時代の製品選び 展示会「第33回 Japan IT Week 春」で目にしたもの AI活用やDX化を推進したい企業は要注目! (2024年04月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー