デルは11月7日、低価格帯のワイド液晶搭載ノートPC「Inspiron 1501」とエスケイネット製ワンセグチューナーカードのデル専用OEM製品「MonsterTV 1D Expressカード for DELL」の製品発表会を開催した。
発表のメインとなるInspiron 1501の説明は、同社クライアント製品マーケティング本部マネージャーの松尾圭介氏が行った。Inspiron 1501は同社がベーシックモデルと呼ぶ低価格機種で、Inspiron 1300の後継に位置づけられる。デルのノートPCでは、初めてAMD製CPUを採用したのがポイントだ。また、BTOメニューを拡充しつつ、ボディデザインを従来の落ち着いたミッドナイトグレーから明るいシルバーを基調としたものに変更した。これらの変更により、初めてPCを購入する個人から大量一括購入を検討する企業までカバーできるモデルになったとしている。価格はMobile Sempron 3500+を搭載したベーシック構成で9万5025円だ。
購入時に選べるCPUは、Inspiron 1300ではPentium M 740(1.73GHz)もしくはCeleron M 380(1.6GHz)の2種類だったが、Inspiron 1501ではTurion 64 X2 TL-56(1.8GHz)/TL-50(1.6GHz)、Turion 64 MK-36(2.0GHz)、Mobile Sempron 3500+(1.8GHz)と幅広いBTOメニューが用意された。これに伴い、グラフィックス機能は従来のIntel 910GMLから、ATI RADEON X300ベースのグラフィックスコアを内蔵するATI RADEON Xpress 1150に変更され、3D描画性能が向上している。また、エンターテインメント用途に配慮して、液晶ディスプレイは輝度を10%向上させつつ、表面を光沢仕上げにした15.4インチワイドパネル(1280×800ドット)が選べるようになった。詳しくは後述するが、Expressカードスロット(54×1)に装着するエスケイネット製ワンセグチューナーユニット「MonsterTV 1D Expressカード for DELL」がオプションに追加されたのも大きな特徴だ。
Inspiron 1501の主なスペックと選択可能なBTOメニュー | |
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CPU | Turion 64 X2 TL-56(1.8GHz)/TL-50(1.6GHz)、Turion 64 MK-36(2.0GHz)、Mobile Sempron 3500+(1.8GHz) |
チップセット | ATI RADEON Xpress 1150 |
メモリ | 512Mバイト〜2Gバイト(PC2-4200) |
メモリスロット | 200ピンSO-DIMM×2 |
液晶ディスプレイ | 15.4インチワイドTrueLife(光沢)、15.4インチワイド非光沢、14.1インチワイド非光沢(2007年1月発売予定) |
画面解像度 | 1280×800ドット |
HDD | Serial ATA 120Gバイト/80Gバイト/60Gバイト(5400rpm) |
グラフィックス | チップセット内蔵 |
光学ドライブ | DVD+R DL対応DVD±RW、コンボドライブ |
有線LAN | 100BASE-TX/10BASE-T |
無線LAN | Dell Wireless 1490(IEEE802.11a/g/b)、Dell Wireless 1390(IEEE802.11g/b) |
FAXモデム | V.92対応56kbps |
キーボード | 日本語91キー |
ポインティングデバイス | タッチパッド |
バッテリー | リチウムイオン(6セル) |
OS | Windows XP Professional(SP2)、同Home Edition(SP2) |
外形寸法 | 356(幅)×265.5(奥行き)×36(厚さ)ミリ |
重量 | 約2.9キロ |
「MonsterTV 1D Expressカード for DELL」については、OEM元であるエスケイネットのデジタルプロダクツ推進室マネージャー、田野勉氏が解説した。同製品は、Expressカード54に対応したワンセグ放送対応のチューナーユニット。Expressカード型のワンセグチューナーユニットは世界初という。現在デルのみにOEM供給されているモデルで、11月7日からInspiron 1501とのセット販売が、11月15日から単体販売が開始される。価格はセット販売時で1万1000円、単体販売時で1万4800円だ。対応機種は、Inspiron 1501/640m/6400/1300、XPS M1210となっている。ソフトウェアのインストール時に機種情報を取得する仕様のため、対応機種以外に装着しても動作しないという。
主な機能は、同社製のPCカード型ワンセグチューナーユニット「MonsterTV 1D」と同様だ。データ放送用ブラウザや番組録画、EPGでの番組ガイド表示、字幕表示などに対応している。現状で予約録画機能は非搭載だが、12月ごろのソフトウェア無償アップデートにより同機能が追加される予定。また、1月末以降にWindows Vista対応版の無償配布も計画中だ。
MonsterTV 1D Expressカード for DELLの主なスペック | |
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インターフェース | Expressカードスロット(54) |
受信チャンネル | UHF 13〜62ch(ワンセグ放送) |
音声 | ステレオ(2カ国語対応) |
画面表示サイズ | 320×240ドット/480×360ドット/フルスクリーン |
フレームレート | 15フレーム/秒(放送内容に依存) |
フォーマット | 画像 H.264/音声 ACC LC |
外形寸法 | 34(幅)×114(奥行き)×13(厚さ)ミリ |
本体質量 | 26グラム |
入出力端子 | 専用アンテナ×1 |
CPU | Pentium III 1.0GHzと同等またはそれ以上 |
メインメモリ | 256Mバイト以上(512Mバイト以上を推奨) |
インターネット接続 | データ放送時TV局のサーバアクセスに必要 |
CD-ROM | ソフトウェアのインストール時に必要 |
対応OS | Windows XP 日本語版(SP2)以降 |
対象機種 | Inspiron 1501/640m/6400/1300、XPS M1210 |
価格 | バンドル版1万1000円/単体販売1万4800円 |
販売開始日 | バンドル版2006年11月7日/単体販売11月15日 |
Inspiron 1501が採用するAMD製CPUの紹介は、日本AMDマーケティング本部デスクトップ/モバイルプロダクトマーケティングの土居憲太郎氏が行った。同社の資料によると、85%以上のPCユーザーは6つ以上のアプリケーションを同時に利用しているという調査結果が出ており、マルチタスクの性能が求められているという。こうしたマルチタスク環境において、デュアルコアCPUのTurion 64 X2は最適だとアピールした。
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