BenQフルHD DLPプロジェクター「W10000」開発秘話(2/2 ページ)

» 2006年12月13日 09時30分 公開
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――ハイエンドとはいえ、他社比では圧倒的に低価格です。なぜこのような低価格が実現できるのでしょうか?

BenQ: まず申し上げたいのは、低価格といっても使用しているコンポーネントには妥協していないことです。電動でズーム、レンズシフト、フォーカス調整が動作するコシナ製の高性能レンズユニットを用いています。フルHDの解像度を活かすには不可欠な要素です。DMD素子もDarkChip 3でセットレベルでのコントラスト比も非常に高い。稼働範囲が広く細かな調整ができるアイリス機構や、低ファンノイズの冷却システム、回転音を抑えたカラーホイール軸受けなど、ハイエンドDLPに欠かせない要素をすべて詰め込みました。しかもこれだけ静粛な製品でありながら、ランプは最大250ワットと大型のものを内蔵しています。

――ベンキューは映像製品にセンスアイというブランドの回路を内蔵していますね。これはどのような回路なのでしょうか?

BenQ: センスアイは、独自に開発したチップとソフトウェアで構成された高画質化のためのコンポーネントセットです。動画処理やカラー処理などを、独自の10ビット処理チップを用いて行う統合型の映像エンジンです。ひとつのブランドとして展開しているため、その内容は世代ごとに異なりますが、もちろん、W10000にはもっとも新しい世代のチップセットが組み込まれています。

――これまでの製品はすべてDLPですが、DMD素子以外のデバイスでプロジェクターは検討していますか?

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BenQ: 元々、データ用プロジェクターとしてDLPを採用してきた延長線上で、高画質ホームプロジェクターに取り組んできました。しかし当然ながら、透過型液晶パネルやLOCSなど、他方式も含め、その時点でベストなデバイスを評価しながら開発を行っていきます。価格帯ごとにコスト面も考慮する必要があるため、投入する製品のセグメントごとに方式を考えていきたいと思います。

 以前はホーム用プロジェクターを開発するエンジニアの数も少なかったのですが、ワールドワイドのプロジェクター市場で2位になり、我々の部隊も人的リソースに余裕が出てきました。今後は、多様な方式の製品が、いくつかの製品セグメントに投入できるようになるでしょう。我々が持つ世界規模でのスケールメリットを生かし、日本の顧客に対して高い価格対性能比の製品を提供していけると考えています。

――今後もアグレッシブな価格設定で製品を展開していくのでしょうか?

BenQ: なぜ安いのか? という質問に対しては、逆になぜそんなに高いのだろう? と質問したいぐらいです。先ほど話しましたように、製品のクオリティには絶対的な自信があります。その上で十分な利益を出せる価格設定を行いました。我々は決して安売りをしているわけではありません。前世代モデルと同じ筐体を用いていますが、それ以外はほぼすべて刷新しています。

 低価格な理由があるとするなら、すべての商品において大規模な工場で大量に生産し、世界中で多くの製品を販売しているスケールの大きさでしょうか。加えて開発効率の高さもあり、企業努力の結果として低価格な製品になっています。

 我々のフルHD DLPが優れた基本性能を持っていることは、実際の製品を評価していただければすぐに理解していただけるはずです。

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提供:ベンキュージャパン株式会社
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年12月31日