第3回 プリンタ6モデルの各種機能を徹底的に見比べるダイレクト/単機能プリンタ06年モデル徹底攻略ガイド(2/3 ページ)

» 2006年12月13日 16時00分 公開
[榊信康,ITmedia]

液晶モニタと操作パネル

 PM-D870、iP6700D、D7360、D7160の4モデルは、メモリカードからのダイレクト印刷に対応するため、各社各様の液晶モニタ付き操作パネルを備えている。メモリカードからのダイレクト印刷に対応していないPM-G850とiP4300では、紙送りなどのシンプルなボタンを搭載しているだけだ。

 PM-D870は、操作パネルを左から右に移動しながらボタンを押していくことで、印刷設定からプリントの実行までが行えるように操作の手順に沿ったボタン配置にしてある。メニュー構造が洗練されているわけではないのだが、画像処理エンジンのREALOIDによって軽快な操作感が得られるため、使い勝手がよい。

 iP6700Dは、十字キーとOKボタンを中心に設定を進めるシンプルな操作系だ。メニューの表示については、アイコンと機能の簡易説明が画面の半分ずつを占めているので分かりやすい。キヤノンの複合機と違ってホイール型インタフェースのEasy-Scroll Wheelは採用していないが、初心者でも迷うことは少ないだろう。

 D7360とD7160は、いずれも液晶モニタのインタフェースにキオスク端末風のHP Photosmart Expressを採用する。ただし、D7360はタッチパネル式の3.4インチ液晶モニタで直感的な操作が行えるのに対し、D7160はタッチパネル非搭載の2.4インチ液晶モニタと操作ボタンの組み合わせで操作するため、使い勝手はD7360のほうがワンランク上だ。

PM-D870:3.5インチの液晶モニタは本体に固定されており、チルト機構は備えていないが、視認性は十分だ。操作パネルは、一番左の電源に始まり、印刷モードの選択、各種設定、印刷枚数の指定、印刷の実行と右方向に向かってボタンを押していけばよい

iP6700D:3.5インチの液晶モニタはチルト機構に対応している。操作パネルにはさまざまなボタンが並んでいるが、基本的な操作は十字キーとOK、戻るボタンだけで済む。操作パネル左下にあるのは、PCへのデータ転送ボタンと付属ソフトの起動ボタンだ

D7360:3.4インチの液晶モニタはタッチパネルを装備し、チルト機構も備える。印刷設定時は、ズーム、回転などの特殊な機能を除いて、画面に指で触れるだけで操作可能だ。設定後は液晶モニタ下のボタンで、プレビュー表示、印刷、キャンセルが行える

PM-G850:本体中央に3つのボタンが並ぶシンプルな構成。ボタンは左から電源、インク交換、ペーパーフィードの役割を持つ。後者2つは、長押しでヘッドクリーニング、強制排紙が行える
iP4300:フロントカバー兼排紙トレイを閉じた状態では、電源ボタンしか露出していないが、カバーの内側にはペーパーフィード/キャンセルボタンや給紙切り替えボタンが用意されている

D7160:チルト機構に対応した液晶モニタは2.4インチと小さめ。メニューの構造はD7360とほとんど同じだが、タッチパネルは備えていないため、操作の主体は十字キーになる。印刷品位を変更するにはメニューのルートに戻る必要があるので、ホームボタンが役立つ

液晶モニタと操作パネル
モデル名 PM-D870 iP6700D D7360
液晶モニタ 3.5インチ 3.5インチ 3.4インチ
モニタ角度調整 ×
操作パネル 十字キー、操作ボタン×12 十字キー、操作ボタン×14 タッチパネル、操作ボタン×8
モデル名 PM-G850 iP4300 D7160
液晶モニタ × × 2.4インチ
モニタ角度調整 × ×
操作パネル 操作ボタン×3 操作ボタン×3 十字キー、操作ボタン×11

メモリカード/デジタルカメラダイレクト印刷

 ダイレクト印刷機能については、PM-D870、iP6700D、D7360、D7160の4モデルがメモリカードからの印刷に対応している。4モデルともSDメモリーカード、メモリースティック(PRO対応)、CF Type IIのスロットを搭載。iP6700Dはスマートメディアのスロットを搭載する代わりに、xDピクチャカードのスロットがない。反対にPM-D870、D7360、D7160は、xDピクチャカードのスロットを備える一方、スマートメディアのスロットを設けていない。これらのカードは、miniSDメモリーカードやメモリースティックデュオなど小型のカードも含めて、別途カードアダプタを用意すれば装着できるが、一手間増えることになる。

 ワイヤレス接続でのダイレクト印刷機能は、PM-D870が高速赤外線通信のIrSimple、iP6700DがIrDA 1.2の赤外線通信を標準装備している。Bluetoothはどのモデルも標準では非搭載だが、PM-D870、iP6700D、D7360、D7160がオプションで対応する。

 PM-G850とiP4300は、メモリカードスロットこそ搭載しないが、PictBridge対応のデジタルカメラとUSB接続することで、PCレスでの印刷が可能だ。無論、PM-D870、iP6700D、D7360、D7160もPictBridgeに対応している(PM-D870とPM-G850はエプソン独自のUSB DIRECT-PRINT規格にも対応)。また、D7360、D7160はiPodとのUSB接続をサポートしており、iPod内の画像データをダイレクト印刷する機能も持つ。ただし、第5世代iPodの2006年モデル、第2世代iPod nanoは、写真の保存形式が変更されたため動作しない(iPodの対応状況はこちら)。

PM-D870:カードスロットは操作パネルの下に装備。コンパクトフラッシュ、マイクロドライブ、SDメモリーカード/MMC、メモリースティック(PRO対応)、xDピクチャーカードは直接装着することが可能だ。アダプタ経由でSDHCメモリーカードやxDピクチャーカードType M/Type Hにも対応。高速赤外線通信のIrSimpleもサポートする
iP6700D:本体左端のカバーを開くと、メモリーカードスロットが現れる仕組みだ。標準でコンパクトフラッシュ、マイクロドライブ、SDメモリーカード/MMC、メモリースティック(PRO対応)、スマートメディアに対応している。xDピクチャーカードについては、別途アダプタが必要だ。IrDA 1.2の赤外線通信機能を備えている
D7360:本体の左側に独立した4つのカードスロットを用意している。コンパクトフラッシュとマイクロドライブ、SDメモリーカード/MMC、メモリースティック(PRO対応)、xDピクチャーカード用のスロットを持つ。防塵カバーはクリアパネルを使用しており、カバーを閉じたままでもカードの装着状況やアクセスランプが確認できる

PM-G850:カードスロットや赤外線ポートは用意していない。前面の左側にデジタルカメラ接続用のUSBポートを配置している
iP4300:排紙トレイのカバーを開くと、デジタルカメラ接続用のUSBポートが現れる。カードスロットや赤外線ポートは非搭載だ
D7160:D7360と同様、4種類の独立したカードスロットを持つ。iPodの接続が可能なUSBポートはボディの左下に用意している

ダイレクト印刷
モデル名 PM-D870 iP6700D D7360
搭載カードスロット CF TypeII、SDメモリーカード/MMC、メモリースティック(PRO対応)、xDピクチャカード CF TypeII、SDメモリーカード/MMC、メモリースティック(PRO対応)、スマートメディア CF TypeII、SDメモリーカード/MMC、メモリースティック(PRO対応)、xDピクチャカード
PictBridge
赤外線通信 IrDA 1.3 IrDA 1.2 ×
Bluetooth 別売 別売 別売
iPod写真プリント × ×
モデル名 PM-G850 iP4300 D7160
搭載カードスロット × × CF TypeII、SDメモリーカード/MMC、メモリースティック(PRO対応)、xDピクチャカード
PictBridge
赤外線通信 × × ×
Bluetooth × × 別売
iPod写真プリント × ×

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