「ボク専用の買ってよぉぉっ」の“おねだり”需要は15.4インチワイドノートで決まりっ!+D Shopping バイヤーズガイド(1/2 ページ)

» 2006年12月20日 15時34分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

 PCは欲しくなったら買いどき。いくら「もうすぐ、Windows Vistaがでてきて新製品がずらっと出てくるんだからそれまで待てぃ」といったところで、欲しがり坊主は我慢できない。ただ、Windows Vista待ちの買い控えと言われる今だからこそ、量販店で値引き合戦が加熱していたりもする。そこで注目したいのが、今回の主役である15.4インチワイド液晶ディスプレイを搭載したノートPCだ。ノートPCで最も売れているラインアップであるだけに、各メーカーとも力を入れているだけでなく、TV機能などを省いたモデルなら実売10万円前後で販売されているとなど、その値ごろ感は昨今のノートPCのなかでも群を抜いている。今回は、そのバリュークラスの15.4インチワイド液晶搭載ノートPCを一堂に集めて、購入の目利きポイントを紹介しよう。

バリュークラスの15.4インチワイドノートは「安い!大きい!使いやすい!」

 なにゆえ、15.4インチワイドノートが人気なのか。それは解像度とディスプレイサイズの絶妙なバランスにある。この下のサイズ、例えば14.1インチ液晶ディスプレイの一般的な解像度は、上位モデルで1400×1050ドットであるがバリューモデルでは1024×768ドットがほとんど。そして、15.4インチより上の17インチワイド液晶ディスプレイ搭載ノートは価格的にハイエンド向けとなってしまう。つまり15.4インチワイド液晶は、バリューモデルにおいてサイズでも解像度でも「ちょうど良い」バランスを有したノートPCといえるのだ。

 イマドキの個人向けノートPCでは、映画などのデジタルコンテンツをDVDやネットで視聴する機会が多くなっている。そういう意味でも液晶ディスプレイがワイドであることは購入時の選択項目として重要であるが、ここにきてもうひとつワイド液晶が重要になりそうなキーワードがある。それが、Windows Vistaの登場だ。このOSでは「サイドバー」「ガジェット」などのUIアクセサリがデスクトップの端に表示される。表示領域の絶対面積が限られたノートPCで、このアクセサリとアプリケーション表示領域を確保しようとするならば、ワイド液晶ディスプレイが必須となるだろう。

違いを出しにくいバリュークラスだが、年末商戦では異変アリ

 「今すぐ買う」ための15.4インチワイドノートのトレンドを紹介しよう。まず、最大解像度は1280×800ドットが主流だ。一時は1366×768ドットや1280×768ドットという液晶パネルもあったのだが、今ではあまり見ない。ただし、液晶パネルの表面加工では違いが出てくる。それが、ツヤツヤテカテカの「光沢タイプ」と映り込みを抑えた「ノングレアタイプ」で、ビジネス利用を想定したモデルはノングレアタイプ、AV利用を想定したモデルは光沢タイプが採用されている。DVD視聴などエンターテイメント的に使いたいのであれば光沢タイプが有利だが、ビジネス(もしくは学習)利用がメインなら(もしくは、メインに“させたい”なら)ばノングレアタイプが使いやすい。

 また、搭載するCPUも製品によって大きく変わってくる。バリュークラスでも一部の製品にはCore2 DuoやCore Duo、Turion 64 X2といったデュアルコアCPUを搭載しているが、多くのバリュークラスのノートPCにはCeleron M、もしくはSempronが採用されている。中心となるのはCeleron M 420またはSempron 3200+でともに動作クロックは1.60GHzになる。

 チップセットは、インテル製CPUを搭載したモデルはIntel 945GMを、AMD製CPUを搭載したモデルはRadeon Xpress 1100が主に採用されている。さらに廉価なモデルとなると搭載するチップセットがIntel 945GMからIntel 940GMLになったり、上位のモデルになるとRadeon Xpress 1100がRadeon Xpress 1150に変わるケースも多い。なお、Intel製の統合チップセットはグラフィック用のメモリとして最大128Mバイトまで、同じくRadeon Xpress系は最大256Mバイトまでそれぞれメインメモリと共有できる。どちらも、グラフィックス用メモリをより多く確保すると、それだけOSが利用できるメインメモリの容量が減るのは同じだ。メモリを多く消費するアプリケーションや複数のアプリケーションを同時に使う場合には、このあたりの違いが影響してくる可能性がある。

 CPUとチップセット以外のスペックはほぼ似通ってくる。メモリは512Mバイト、HDDは60Gバイト、光学ドライブはDVDスーパーマルチが一般的になる。ネットワークもほとんどの製品で有線LANと無線LANを搭載している。ただし、サポートするネットワーク規格で1000BASE-Tの有無やIEEE 802.11 aの有無の違いが出てくる。また、Bluetoothへの対応も一部のバリューノートでカバーしている場合がある。

 現時点においてはそれほど重要なポイントととはならないが、ノートPC用拡張カードの新規格であるExpressCard 34/54の対応でも製品で違いが見られる。ただ、この規格に対応したカードがまだ潤沢とは言えないことと、すでにType II準拠のPCカードを利用しているならば、それほど重視しなくともいいだろう。ExpressCardやPCカードスロットよりは、SDメモリーカード、メモリースティック用などのメディアカードスロットの種類や、USBポートの数と場所を注意しておきたい。

 もちろん、Windows Vistaへの対応も気にしておきたい。現在店頭にあるノートPCは基本的に「Capable PC」ロゴが記載されているので判別は容易だ。しかしBTO対応のノートPCの場合、構成によってはWindows Vista対応の要件を満たせない場合も発生するので注意したい。BTOメーカーも注文フォームに工夫を施して購入時に間違いが起きないようにしている。例えば、エプソンダイレクトのEndeavor NJ2000では、別途Capable PC専用のカスタマイズ・見積・注文ページを用意しているし、日本HPでは各モデルの製品ページにCapable PC構成にするための要件が記載されている。Windows Vista時代を安心して迎えたいユーザーはこれを参考にしよう。

 以上のポイントを確認したら、次のページの15.4インチワイドのバリューノートPCをチェックして、お買い得で将来的にも「使える」製品を選んでみたい。

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