2007年のPCゲームを迎撃するならクアッドコアと統合シェーダで決まりっ!+D Shopping バイヤーズガイド(1/2 ページ)

» 2006年12月28日 11時46分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

 クアッドコアCPUに、「ちょっとムリヤリ?」なデュアル×デュアルコアCPU、そして統合シェーダーアーキテクチャを取り入れたGPUと、2006年は将来につながる強力パーツがあいついで登場した。こういう「近未来」パーツを組み合わせたイマドキのハイエンドPCは、自作、とくにPCゲームに興味あるユーザーならば一度は憧れるハズ。今回はショップブランドがかなえてくれる夢のハイエンドPCをピックアップした。最新のゲームタイトルで年越しするユーザーには必見っ!なのだ。

なんといってもマルチコアCPUに統合シェーダGPUでしょう

 いうまでもなく、クアッドコアCPUとはCore 2 Extreme QX6700でデュアル×デュアルコアCPUはQuad FXプラットフォームのことだ。方式は違えど物理的に1システムで4つのCPUコアを搭載し、4つまでのスレッドを同時実行できる性能を有している。ただ、ゲームにおいては従来マルチスレッドよりも単発のコア性能(つまり動作クロック)が絶対といわれてきた。ただし、これも状況が変化しつつある。その要素はいくつかあるが、代表的なところでは、AI処理などでマルチスレッドに対応できる要素が増えてきたこと、そして物理演算などでスレッドが活用される要素が登場してきたことが大きい。それを予感させるのが3Dベンチマークソフトの3DMark06だ。3DMark06のCPU Testではゲームロジックと物理演算モデル、AI処理などが同時に実行されている。このようなマルチスレッドに最適化されたゲームタイトルが多数登場してくるのが2007年といわれているのだ。ここで一気に「ゲームするならマルチコアCPU」という流れに変わる可能性を秘めている。

 もう1つのキーワード「統合シェーダアーキテクチャ」のGPUとは、GeForce 8800シリーズだ。ライバルAMD(うーん、どうしてもATIといいたくなる)も2007年には統合アーキテクチャの新GPUを発表する予定になっている。

 GeForce 8800シリーズではこれまでピクセルシェーダとバーテックスシェーダに分かれていた構成から、要求に応じてピクセル処理にもバーテックス処理にもどちらにも対応できるユニファイドシェーダへ進化した。例えば、従来までのアーキテクチャならば、ピクセルシェーダの処理でGPUの能力はいっぱいいっぱい、なのに、バーテックスシェーダユニットにはまだ余力があることもあり得たが、ユニファイドシェーダならば、自由にシェーダ機能の割り当てができるため、内蔵されているユニットをフル活用できるようになる。ユニファイドシェーダはDirect X 10にも対応している。また、Physicsなど非グラフィックス分野でもGPUをフル活用する時代がやってくると考えられているのだ。

ショップブランド・ハイエンドPCの傾向とチェックポイント

 ショップブランドPCといえば、とにかくその時点で入荷できた最新最高のパーツで1台のPCを構成するのが特徴だ。当然ながら、ここで紹介している最新パーツで武装したハイエンドPCが登場している。ここでその構成を確認しておこう。

 ショップブランドPCのラインアップは多くの場合、2つの分類ができる。1つが汎用性が高く多くのユーザに応えることができる製品、もう1つが一部のニーズに特化してBTO候補を絞った製品だ。この2つのどちらに属するかによって製品の構成がかなり違ってくる。

 まずなんといっても、筐体に違いが出てくる。汎用性の高いラインアップでは一般に受け入れられるインテリアを意識した「うまくその場の雰囲気に溶け込める」デザインの筐体がベースになっていることが多いが、特定ニーズ向けの構成、ここで取り上げているゲーマー向けの製品ではちょっと先進的なデザインでデコレーション的に高機能な筐体が好まれて採用されている。

 また、組み込むパーツも汎用PCとゲーマー向けPCで傾向が違ってくる。マザーボードなどがよい例で、同じハイエンドPCでも汎用PCのマザーボードとゲーマーPCのマザーボードでは、対応する機能に差がでてくるのは言うまでもない。また、パフォーマンスを極限まで追い求めるゲーマーともなると搭載するメモリやHDDのブランドや型番も「ご指名」したくなるだろう。メモリなら「レイテンシ」が、HDDなら「回転数」「キャッシュ容量」それとマザー側の関連機能として「RAID対応」などがそれぞれチェックポイントになる。また、組み込むパーツがバルクではなく、ベンダーが指定された高性能パーツがオプションとして用意されているのかどうかもBTOを選んでいく上で重要な要素だ。

 また、ゲームPCのBTOで注目してもらいたいのがサウンドカードと電源だ。サウンドカードは、ゲームの臨場感を高めるために重要な要素になる。最近ではオンボードサウンドチップでも8.1chに対応しているが、サウンドカードやサウンドユニットでは、専用DSPを用いてより明確な音場を作りだし、さまざまなノイズ対策を施すなどの音をよくするための配慮がなされている。電源はコストパフォーマンスを重視しているラインアップで注してほしい。このような製品では価格の安い標準構成に合わせて電源ユニットを採用していることが多い。このような電源ユニットを搭載したシステムにハイエンドCPUやハイエンドGPUを組み合わせると、電源容量が足りないことになる。電源のBTOオプション、あるいはケースと電源セットのBTOオプションをよく見てゲーマー向け構成にBTOするなら700ワット超の電源を選ぶと良いだろう。

 以上のポイントを確認したら、次のページのハイエンド・ショップブランドPCをチェックしてほしい。この年末年始を「TVいらず」で過ごせる1台をきっと見つけることができるはずだ。

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