3月24日と25日、AMDが同社ブランド初のグラフィックス統合チップセット「AMD 690」シリーズの紹介デモイベントを開いた。初日の会場はツートップ秋葉原本店前で、2日目はドスパラ秋葉原本店前。取材時にはいつものように熱心な自作マニアによる人だかりができていた。
まずはメインであるチップセット「AMD 690」のプレゼンからスタート。20日からアキバに出回っているBIOSTAR「TA690G AM2」を皮切りに、同チップセットを搭載するマザーボードが複数登場する間近のタイミングで、グラフィックス性能の優位性について語った。
AMD 690は、グラフィックスに「RADEON X1250」を搭載する上位の「690G」と、「RADEON X1200」を備える下位の「690V」をラインアップしている。うち、690GはHDMIやDVI出力に対応するが、どちらも内蔵グラフィックスで初めて高画質回路「AVIVO Technorogy」を採用しており、「他社製品と格が違う」(イベント司会のAMD 佐藤氏)描画性能を持つという。AMD 690Vマザーを使ったマシンとAVIVO非対応のマシンで同じ映像を再生し、その違いを強くアピールした。
続いて、「ゲームやAVだけでなく、ビジネス用途でも効果を発揮する」と、Adobe Reader 8を使った地図の再描画スピードを比較。PDFの地図を一気に縮小した際、AMD 690Vマシンではキー入力から表示まで時間差がほとんどなかった。さらに、3Gゲーム「Half Life 2」をプレイすると、Intel 965Gマザーでは水面の描画が消失していたが、AMD 690Vマザーではすべてのオブジェが再現された。佐藤氏は「3Dゲームといえば、外付けグラフィックスが当たり前でした。しかし、内蔵グラフィックスも、ここまで来ちゃったんです」と熱く語った。
最後は、AMD 690Gマシンを使ったHQV動画の再生デモ。HDMIでつないだ液晶TVで、ハイビジョンムービーを滑らかに再生した。「AMD 690がこれからの内蔵グラフィックスの新基準です。今まであったのは基準以下です」とは、佐藤氏の締めの言葉。かなり強気です。
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