VirtualBoxを起動すれば分かるとおり、インタフェースはすべて英語だ。そのため、今回は多少丁寧に説明していく。VirtualBoxでの仮想PCの作成方法は、Virtual PCの場合とさほど違いはない。基本は仮想PCのスペックを決定し、仮想HDD用ファイルを作成する、という流れだ。
まずはじめに、画面左上の「New」をクリックし、新しい仮想PCの作成を開始する。仮想PCの作成はウィザード形式なので、Nextをクリックして次に進む。最初に決めるのは仮想PCの名前とインストールするOSのタイプだ。特に難しいことはないが、海外のソフトウェアは日本語が使えない場合も多い。念のため半角英数字のみを使用したほうがいいだろう。
次の画面ではメモリ容量を指定する。実際に搭載されているメモリ容量によって設定可能な値が変化するVirtual PCとは異なり、常に4Mバイト〜1200Mバイトの範囲で設定が可能なようだ。あまり大きな値を設定すると仮想PCが起動できなくなるので注意してほしい。
その次はHDDの設定。これもNewボタンをクリックして作成する。仮想HDDは使用容量によって実際のファイルサイズが増加する「Dynamically expanding image」と、固定サイズの「Fixed-size image」の2つのタイプから選択する。通常利用であればDynamically expanding imageでよい。仮想PCの作成に必要な設定は以上だ。内容を確認してFinishをクリックすれば仮想PCが完成する。
さて、OSをインストールする前に一部の設定を変更しておこう。先ほど作成した仮想PCを選択し、Settingsボタンをクリック。インストールCDを認識させるため、CD/DVD-ROMを選択してMount CD/DVD Driveにチェックを入れる。複数のCD/DVDドライブがある場合はHost CD/DVD Driveで選択する。そのほか、必要に応じてAudioのEnable Audioにチェックを入れる。Host Audio DriverはWindows DirectSoundを選択すればよい。
このほかにUSBの設定を変更する必要もあるが、これはOSのインストールが完了してから行う。いったん最小構成でインストールを完了させておいたほうが無用なトラブルに悩まされずにすむ。
設定が完了したらStartボタンをクリックして仮想PCを起動する。起動が完了すると新たなウィンドウが開いてメッセージが表示される。メッセージの内容は「VirtualBoxのウィンドウがアクティブになっているとキーボードの入力は自動的にVirtualBoxにひろわれる。解除する場合はウィンドウの下、矢印アイコンの横に表示されているホストキーを押す」というもの。ホストキーはデフォルトでは右のコントロールキーに割り当てられている。
あとはCDドライブにインストールCDを入れ、通常のOSインストールと同じように進めていけばよい。
OSのインストールが完了したらVirtualBox Guest Additionsをインストールする。これはインタフェースの改善だけでなく、パフォーマンスにも大きく影響するので必ず入れよう。これによって追加・強化される機能は、マウス機能の統合、グラフィック機能の強化、時刻の同期、共有フォルダ、自動ログインの5つだ。
Virtual Guest AdditionsはISO形式で提供されている。VirtualBoxインストールフォルダにあるVBoxGuestAdditions.isoをマウントしてもよいが、仮想PCメニューのDevicesからInstall Guest Additions...を選択しても同じ結果になる。あとはライセンスに同意し、Nextをクリックしていけばよい。途中、ロゴ警告が表示されるがそのまま続行し、最後に仮想PCを再起動すれば完了する。
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