アキバで行われるAMD主催のイベントは悪天候に悩まされることが多かったが、この日は快晴で比較的暖かく、午後から行われた3回のイベントは毎回100人近いギャラリーができていた。普段のCPUベンチマーク対決と違い、今回のイベントは、現行のAMD製プラットフォームの利点と近い将来のロードマップの解説が主旨となっている。ゴールデンウィークを前に自作をはじめる人や、現行製品の将来性を気にして買い控えている人にうってつけの内容だった。
まずは、「お手軽派から究極派まで」(プレゼン資料)幅広いユーザーが楽しめるAMDのプラットフォームを、デモ機とともに紹介。Mini-ITXサイズのAMD 690GマザーにTDP45ワットのAthlon 64 3800+を搭載した超小型マシンに続き、2個のAthlon 64 FX-74と2枚のGeForce 8800 GTXカードを組み込んだQuad-FXを披露した。
「AMD 690マザーのグラフィックス機能を使って手軽にVistaマシンを構築したり、4コアCPUと4GPUを駆使してメガタスキングを堪能することもできるんです」(司会の日本AMD 佐藤氏)
披露された2台のQuad-FXマシンは、“兄貴”こと日本AMD 土居憲太郎氏のもの。兄貴は、会社のマシンから自宅のQuad-FXマシンにアクセスして動画変換を試みるなど、ヘビーな作業が普通にこなせることを説明。また、BDドライブを搭載したQuad-FXマシンを、HDコンテンツが楽しめるホームシアターのセンター機に利用するなど、とにかく豪勢に使えることをアピールした。
次に、佐藤氏から、Quad-FXマシンを利用して、3〜4年前の古いノートパソコンでハイビジョンコンテンツを楽しむ方法が説明された。通常、リモートアクセスを受けているマシンはログインできない状態になるが、Windows VistaならマルチOS機能を利用することで、どちらのマシンも同時に使えるようにする。
デモでは、内蔵する4コアのうち、2コアだけをリモートアクセス側に渡し、2台のマシンでリッチコンテンツを快適に動かせてみせた。「Quad-FXを買うと、古いマシンを使っている家族も恩恵を受けることができます。サイフが厳しいお父さんも、奥さんや子供を説得しやすいはず」と、家庭内プレゼンのアドバイスまでしていた。
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