ナナオ入魂のHDMI搭載24.1インチワイド液晶――写真で見る「FlexScan HD2451W」液晶TVの映像技術をPCへ(1/2 ページ)

» 2007年05月23日 16時30分 公開
[前橋豪,ITmedia]

FlexScan初のAV入力対応モデルは、FORIS.TVの画作りを継承

 HDMI入力を搭載した大画面液晶ディスプレイのニーズが高まりつつある中、ナナオから“デスクトップ・ハイビジョン”をコンセプトとした「FlexScan HD2451W」が発表された。HDMI×2、D4、S-Video/コンポジットビデオによる4系統AV入力と、HDCP対応DVI-D、D-Subの2系統PC入力を備えた多目的に使える24.1インチワイド液晶ディスプレイだ。もちろん、液晶パネルは1920×1200ドット(WUXGA)表示に対応し、1080i/pのドットバイドット表示も行える。まさにデスクトップ上でハイビジョンを見るために作られた液晶ディスプレイと言えるだろう。

 5月10日に発表された三菱電機の「VISEO MDT241WG」もHD2451Wと似た仕様を備えており、これらのHDMI搭載ハイスペックモデルが今夏のディスプレイ市場で最も注目を集めることになりそうだ。ここではHD2451Wの仕様を写真とともに紹介する。製品概要はこちらの記事を参照してほしい。

1920×1080ドット表示(WUXGA)に対応した24.1インチワイド液晶パネルはVA方式で、既存モデル「FlexScan S2411W」と同じものだ(写真=左)。しかし、AV入力の画作りは同社の液晶TV「FORIS.TV」に近づけるチューニングを施しており、まったくと言っていいほど違うものになっている。RGB各8ビットの映像入力信号を多階調化してから最適な8ビット信号に割り当てて出力する10ビットガンマ補正機能を搭載。演算精度は10ビットになるものの(S2411Wは14ビット精度)、モノクロのグラデーション(写真=中央)やカラーバー(写真=右)の表示は滑らかだ。写真ではJPEG圧縮の関係で、一部グラデーションが崩れて見えるが、実物ではスムーズに表示されていた

液晶パネル部の背面に主要なインタフェースが集中している(写真=左)。映像入力は、HDMI 1.2a×2、D4、S-Video/コンポジットビデオによる4系統AV入力と、HDCP対応DVI-D、D-Subの2系統PC入力を搭載。実際にはD5の信号も入力できるようだが、ナナオによれば「D5は正式に規格化されていないため、カタログスペックには記載していない」という。電源ユニットとUSBオーディオ機能も内蔵している。音声入力は、HDMI×2、D4用のRCAステレオ、S-Video/コンポジットビデオ用のRCAステレオ、PC用のUSB 2.0アップストリームポート×2を備える。2台のPCとUSB 2.0のアップストリームポートを接続すれば、OSDからPC音声の切り替えができるほか、USBハブ機能と専用ソフト「ScreenManagerPro for LCD」によるPC上での各種設定機能が利用できるようになる。PC入力の音声とAV入力の音声は、映像入力の切り替えに連動して切り替わる仕組みだ。音声出力はステレオミニを用意する。左側面には、USB 2.0ダウンストリームポート×2とヘッドフォン出力を備えている(写真=中央)。音声出力は2チャンネルのサポートなので、5.1チャンネルのドルビーデジタルやDTSといったサラウンド音声環境を構築するには、別途AVアンプなどが必要だ。背面はシンプルにまとまっている(写真=左)

スタンドにはFlexScan S2411Wと同様、ArcSwing 2を採用する。円弧を描くように画面が移動するので、自然に画面を見下ろす角度で設置できる。上60度と下5度のチルト、左右172度のスイベル、範囲90センチの高さ調節が可能だ。AV入力の搭載によって液晶パネル部の厚みが増したが、横幅やスタンドの奥行きはFlexScan S2411Wと変わらない。VESA規格準拠のネジ穴(100×100ミリピッチ)も用意している

AV入力を高画質化するために搭載した機能の例。インターレス映像をプログレッシブ変換する際に輪郭部のギザギザ部分を抑える動き予測対応の「IP変換」(写真=左)、完全な黒や白のデータが存在しないTV放送やゲームなどの表示で黒浮きしないようにダイナミックレンジを最適化する「黒レベル補正」(写真=右)に対応する

同じく、AV入力のための機能。暗部の階調が黒つぶれしないで細部まで立体的に見えるように調整する「暗部再現性」(写真=左)、派手な画質加工はせずにコンテンツ作成者の意図に近い色や階調で表現する「コントラスト調整」(写真=右)を搭載する

ナナオによる実際の利用シーンを想定したデモ(写真=左)。Blu-ray Discレコーダーとプレイステーション 3をHDMI入力で、WiiをD4入力で、PCをDVI-D入力で接続している。AV入力時の画質モードは「スタンダード」「ソフト」「ダイナミック」「カスタム」を用意しており、PC用の画質モード「Text」「Picture」「Movie」「sRGB」「Custom」とは異なるFORIS.TVライクな表示になる(写真=中央)。PinP機能では、親画面にPC入力、子画面にAV入力を設定できる。HDMIで入力した映像もアスペクト比を維持したまま子画面表示することが可能だ(写真=右)。PinP利用時は、親画面と子画面の音声出力がミックスされる

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月19日 更新
  1. 無償版「Copilot」でもフルタイムでGPT-4 Turboが利用可能に/「Copilot for Security」が4月1日から一般提供開始 (2024年03月17日)
  2. ナゼか小型タブレットでお絵描きにハマりそう! NECPC「LAVIE Tab T14/T9」 の実機を試して分かった驚き (2024年03月18日)
  3. 最高6.2GHzで動作するCoreプロセッサ現行最上位の「Core i9-14900KS」がデビュー! (2024年03月18日)
  4. 外付けGPU「ONEXGPU」でビジネスノートPCをパワーアップしてみた オンライン会議における“もっさり”の解決策になる? (2024年03月19日)
  5. 総務省がCHUWI(ツーウェイ)を「行政指導」 一部モデルで認証の取得漏れなどが判明 当該機種では「5GHz帯Wi-Fi」は使わないように (2023年04月13日)
  6. ロープロで2スロット厚! NVIDIA RTX 2000 “Ada世代”のグラフィックスカードが登場! (2024年03月16日)
  7. 新「M3 MacBook Air」は守備範囲の広さが魅力 MacBook Proとの違いはある? 買い替え検討者に伝えたい注目ポイント (2024年03月14日)
  8. PCの累計生産台数5000万台突破目前! 「島根富士通」が出雲にある理由 (2024年03月15日)
  9. Copilotで画像を生成できる「Image Creator」を試してみよう (2024年03月15日)
  10. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー