「チップセットの発表」という明確なシンボルがあったインテルに対して、AMDは「ネイティブクアッドコアの“Barcelona”」、「Athlon X2とDTXによるスモールフォームファクタ」、(旧ATI)「Radeon HD 2600と同2400シリーズの製品展示」が非常に目立つシンボルとなる。ここでは、従来のAMDということで、CPUとプラットフォームに注目して、AMDがCOMPUTEX TAIPEI 2007で来場者に向けて発したメッセージを紹介したい。
COMPUTEX TAIPEI 2007の初日に行われたイベントでは、Barcelonaの動作デモやSuperMicroの4P対応マザーとともに、同日に発表された「Athlon X2」(レビュー記事はこちら)と2007 International CESで示された「DTX」の組み合わせによる“低価格”“低消費電力”なPCプラットフォームを、同社のヘンリ・リチャード氏(上級副社長兼営業マーケティング責任者)はアピールしている。DTXについては具体的な「モノ」がなかなか出てこなかったが、COMPUTEX TAIPEI 2007のAMDブースにおいて、DTX対応プラットフォームの動作デモが行われていたほか、ASUSやAlbatron、ECSの展示ブースでは対応マザーボード(ASUS、Albatron)やMini-DTX対応PCケース(ECS)が展示されていた。
DTXについては、シャーシや冷却機構にローコストであることを求める文言のほかに、「発生騒音は30dBA未満」「CPUのTDPは65ワット」(Mini-DTXにおいては45ワット)「2本のPCI Express、もしくはPCIスロット」という値が定義されている。フットプリントに関してはDTXで8×9.6インチ(micro ATXは9.6インチ四方)となる。
シャーシのサイドパネルにはCPUの向かい側に当たる位置に吸気用のスロットが設けられるなど、マザーボードやケースのレイアウトも定められている。また、DTX対応PCケースのサイズも「アウター(意匠部分も兼ねる外枠)は354×325×96ミリの11リッター」「インナー(システムを収容するユニット)は320×291×83ミリの7リッター」とガイドラインには示されている。
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