ベールを脱いだ“Leopard”――新しい外観、新しいFinderで再デビューWWDC'07 基調講演「Leopard」編(3/4 ページ)

» 2007年06月12日 18時30分 公開
[林信行,ITmedia]

Boot Camp、Spaces、Dashboard

6. Boot Camp――00:42:00

 6つめはBoot Campだ。1年前にパブリックβとして公開されてから250万本がダウンロードされた。同機能はLeopardに標準搭載される。

1、Window XPとVistaの両方に対応

2、(ParallelsVMwareなどの仮想化技術と違い)ネイティブスピードで動作

3、Windows機と完全互換

4、これまでのように準備段階でドライバインストール用のCD-ROMを焼く作業が不要になる

5、ParallelsやVMwareといい補完関係をつくる

 ジョブズ氏は「最も互換性があるのがBoot Campだが、いまのMacにはこれ以外にもWindowsを利用する方法がある」とParallelsやVMwareを紹介し、「これらの開発者とは近い関係を保っており、開発のサポートを行っている」と付け加えた。


7. Spaces――00:43:43

 7番目に紹介されたのは昨年も紹介されたワークスペースマネージャーのSpacesだ。同機能を使うことで以下の作業を容易に行える。

1、アプリケーションをいくつかの作業スペースごとに分散させることができる(ウィンドウの散乱を軽減できる)

2、異なる作業スペースを瞬時に切り替えられる

3、アプリケーション(のウィンドウ)をほかの作業スペースに簡単に移動できる

4、すべての作業スペースを俯瞰して把握できる

 Macにはいくつかこうしたワークスペースマネージャーのソフトがあるが、Spacesはその中でもかなり機能が洗練されていそうだ。

 ジョブズ氏は、サムネールのマウスクリックやキーボードショートカットでワークスペースを切り替える方法を紹介した後、すべてのワークスペースを俯瞰で見る機能を使い、その状態でアプリケーションウィンドウのドラッグ移動ができることを説明した(デモ――00:44:17)。


8. Dashboard――00:46:17

 画面上で、Webベースのウィジェット(ガジェット)を利用可能にする「Dashboard」は現行OSであるMac OS X“Tiger”の人気機能の1つだ。ジョブズ氏は現在、すでに3000個以上のウィジェットが流通しているという。

 アップルはLeopardで新しいウィジェットを1つ追加する。映画情報を表示するウィジェットで、近くの映画館で上映中の映画の内容やスケジュールを確認したり、予告編を表示することもできる。

 だが、LeopardのDashboardで新しくなるのはこれだけではない。新たにSafariにWeb Clipという機能が追加され、よく見るWebページの、よく見る部分だけを切り抜いてDashboard化できるのだ。

 ジョブズ氏は、Yahoo!の人気映画ランキングやインターネット上の漫画「Dilbert」の連載をWeb Clip機能で切り抜きDashboard化してみせた。画像処理ソフトで範囲を選択して切り抜く要領で、一瞬で作業が完了した(デモ――00:47:44)。

映画情報を表示するウィジェットを追加(写真=左)。Webページを切り抜いてDashboard化できるWeb Clip(写真=中央)。このほか開発環境のDashcodeも提供される(写真=右)

 これらのウィジェットはいずれもダイナミックで、内容が更新されれば、自動的にウィジェットの表示も更新される。このデモンストレーションは昨年も行われたが、少し違ったのはWebページを切り抜く際に自動的にページを構成するパーツを判別して、切り取る場所の候補をハイライト/自動選択する機能が加わったことだ。アップルはこれに加えてDashcodeという本格的なウィジェット開発環境も提供していく。

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