Intel P35マザーでDDR3とDDR2の違いを知る──ASUS「P5K3 Deluxe」「P5K Deluxe」イマドキのイタモノ(1/4 ページ)

» 2007年06月20日 10時46分 公開
[寺崎基生,ITmedia]

“構成同じでメモリ違い”のハイエンドマザー

 ASUSのマザーボード「P5K Deluxe」「P5K3 Deluxe」は、その仕様のほとんどが共通する。異なるのは、使用できるメモリが、「DDR2」か「DDR3」かという違いのみだ。チップセットは、インテルの次世代チップセット「Intel 3シリーズ」のミドルレンジ“Intel P35”だ。Intel P35は、グラフィックス機能を内蔵しないモデルでP5K3 Deluxe、ならびにP5K Deluxeで組み合わせられるサウスブリッジは、RAID機能を持つICH9Rとなっている。また、Parallel ATA/Serial ATAコントローラであるJMB363を実装することで、光学ドライブ用のParallel ATAおよび追加のSerial ATAインタフェースを提供している。使用できるSerial ATAインタフェースの数は、内部が合計6ポートで、ICH9Rで制御するコネクタが赤に、JMB363で制御するコネクタが黒にそれぞれ色分けされている。また、背面のバックパネルにはe-SATAポートが2つ用意されている。このポートは、専用のケーブルで外付け用SATAユニットと接続する。コネクタ形状が異なるので、通常の内蔵用SATAケーブルは接続できない。

 チップセットの冷却ユニットも、P5K DeluxeとP5K3 Deluxeを外見で区別できるポイントだ。見た目が大きく異なるため、スペック以上に両者の違いをユーザーに印象付けている。P5K Deluxでは、ノースブリッジとサウスブリッジ、バックパネル寄りのレギュレータヒートシンクがヒートパイプでつながれている。P5K3 Deluxeでは、さらにCPUソケット上部のレギュレータヒートシンクまでヒートパイプで接続され、CPUソケットがぐるりとヒートパイプで囲まれた構造となっている。

 ハイエンドモデルだけあって、両者のCPU電源回路は8フェーズのレギュレータ回路を搭載している。高い消費電力のクアッドコアCPUなどを搭載しても十分な余裕を持って運用できる。使用しているコンデンサは、すべてが固体電解コンデンサとなっており、寿命の面でも心配ない。

使用しているパーツにほとんど違いがないP5K3 Deluxe(画像左)とP5K Deluxe(画像中)。外観の違いはヒートシンクをつなぐヒートパイプが最も分かりやすい。メモリスロットの色も異なっている。これらのモデルは、無線LANを搭載したWiFi-Editionとなっており、ワイヤレスユニットの拡張カードが付属する。電源回路は、ハイエンドモデルらしく8フェーズ設計で余裕がある。コンデンサもすべてがアルミ固体コンデンサでそろえられ、耐久性と安定性を高めている。チップセットやレギュレータのヒートシンク、およびヒートパイプは純銅製で、高い冷却効果が期待できる

 ネットワーク機能の充実ぶりも両者の大きな特徴といえる。オンボードのネットワークコントローラとして、Mervell製「88E8056」およびRealtek製「RTL8110SC」という2種類のギガビットイーサネットコントローラを搭載している。ここまでなら、ほかのマザーにも見られる仕様だが、P5K/P5K3シリーズではWiFi-APエディションとして、無線LANモジュールも搭載したモデルが用意されている。このモデルでは、無線LANコントローラのRealtek製「RTL8187L」を実装したドータカードを専用スロットに接続する。無線LANは、IEEE802.11 g/bに対応している。

 ほかにも、agere製IEEE 1394コントローラを搭載していることや、ICH9RとJMB363による2つのRAID機能、3系統のネットワーク機能など、ハイエンドマザーボードというくくりでも贅沢な仕様となっている。

ともに、3系統のネットワークを装備している。有線LANは、Mervell 88E8056とRealtek 8110SCによる2系統のギガビットLAN。無線LANユニットは、専用スロットに取り付けられた小さな基板で、Realtek RTL8187Lコントローラを実装する。無線LANはIEEE802.11 g/bに対応する



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