これまでに紹介したVistaチップス
3枚め:「ファイル名を指定して実行」をスタートメニューに加える
6枚め:WindowsメールにOutlook Expressの環境を取り込む
7枚め:「システムの復元」と「以前のバージョン」で使う領域を変更する
10枚め:Vistaの便利な機能を有効に、不要な機能を無効にする
今回のチップスが使えるエディションは? | ||||
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エディション | Home Basic | Home Premium | Business | Ultimate |
対応状況 | ○ | ○ | ○ | ○ |
Windows Vistaには、Windows XPと同様にユーザーのデータを格納するための特別なフォルダが設けられている。「ドキュメント」「ピクチャ」「ミュージック」「ビデオ」といった名前が付けられたフォルダで、Windows XPでは「マイドキュメント」「マイピクチャ」「マイミュージック」「マイビデオ」と呼ばれていたものだ。Vistaでは、“マイ”の文字が省かれ、よりシンプルな表示となった。
これらのアイコンは、デフォルトではデスクトップに表示されていないが、スタートメニューや、エクスプローラのユーザー名が付けられたホームディレクトリから簡単にアクセスできる。Vistaでは検索機能が大幅に強化されたため、従来のWindowsよりファイルの保存場所を気にする必要はなくなったが、自分にとって重要なデータは保存されている場所を把握しておきたいものだ。
Windows XPの場合、デスクトップにある「マイドキュメント」がユーザーのデータを格納するフォルダとして用意され、その下に「マイピクチャ」や「マイミュージック」といった用途別の各種フォルダが配置されていた。これらのフォルダはショートカットになっており、実体は別のフォルダだが、「マイドキュメント」フォルダの参照先は、右クリックメニューで開くプロパティから簡単に変更することが可能だ。この際、マイドキュメント以下にある「マイピクチャ」や「マイミュージック」の位置も自動的に変更される。
「マイピクチャ」や「マイミュージック」は、フォルダ選択し、ウィンドウ左側の「ファイルとフォルダのタスク」で「このフォルダを移動する」をクリックすることにより、ほかの場所に移動することができたが、「マイドキュメント」の場合とは違う操作になるため、このカスタマイズをしていたユーザーは多くないのではないだろうか。
さて、Vistaではこれらのフォルダの扱いが変わっており、ユーザー名の付いたホームディレクトリの下に、「ドキュメント」「ミュージック」「ピクチャ」「ビデオ」などのフォルダが並べられている。ここに、「デスクトップ」「お気に入り」「アドレス帳」といったフォルダもまとまっているので、個人用のファイルを管理しやすくなった。
このようにVistaは、「ドキュメント」以下に「ミュージック」や「ピクチャ」のフォルダがぶら下がる構造ではないので、「ドキュメント」の参照先を変更しても「ミュージック」や「ピクチャ」の参照先は変わらない。もちろん、各種フォルダの参照先は自由に指定することが可能だ。たとえば、「ドキュメント」を「D:\Documents」にして、「ピクチャ」を「E:\Multimedia\Picture」にするといったカスタマイズが行える。変更方法は、フォルダを右クリックし、プロパティの「場所」タブで、参照先を指定すればよい。
各種フォルダのデフォルトの参照先は、すべてOSをインストールしたドライブの「\Users」フォルダ以下に指定されているので、システムドライブを圧迫しないように、データを保存するフォルダの参照先をカスタマイズしておくとよいだろう。
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