「HD革命/BOOT革命」でVistaへスイッチ俺のブートはレボリューションだ!(1/4 ページ)

» 2007年06月22日 16時20分 公開
[瓜生聖,ITmedia]
Windows Vistaの発売からもうすぐ5カ月

 Windows Vistaが発売されてからもうすぐ5カ月が経過する。その普及状況を見ると、プリインストールモデルに比べ、自作PC市場でのVistaへの移行は、アーリーアダプタと呼ばれる「発売直後の購買層」を除けば比較的ゆるやかだ。自作派ユーザーたちはVistaに十分対応できるパーツをそろえつつ、Vistaの情報収集をしながら来たるべき時期を見計らっているのではないだろうか。

 とはいうものの、新しいOSが出ればそれを試してみたくなるのが心情。いくら情報を収集していても、使い勝手や互換性などは自分自身で確かめてみたいと思うのは当然だ。その一方で、Vistaへの移行になかなか踏み切れない理由の1つに、「(自分の環境で互換性の問題から)Vistaが通常利用に堪えなかったら、再びXPに戻すのが面倒だ」と考えている人がいるかもしれない。

ベイに余裕があれば物理的にHDDを差し替えるのが一番だが……

 筆者の場合、ライターという職業上、なるべく早く最新のOSを使い慣れておく必要がある。そのため、普段利用するOSはVistaだが、それに加えて普及率の高いXPも必要に応じて利用している。その方法は、エバーグリーンの「EG-RM400ABK」を導入し、データドライブを共有しつつ、XP用システムドライブとVista用システムドライブを物理的に交換するというもの。

 これは最もシンプルかつ確実な方法と言える。5インチベイに余裕のあるミドルタワー以上のケースを使っている人には文句なくおすすめだ。しかし、スリムケースなどを使用している場合は、そもそもベイに空きがないことも多い。筐体外部にSerial ATAコネクタを引き出して外付けにしてしまうことも可能だが、あえてスリムケースを選択している人は、机上に機器が増えることを好まないだろう。

 この記事では、Windows Vistaへの移行に保険をかける意味で、万が一の際には後から確実かつ手軽にXPへと戻せる方法をユーザーの利用環境にあわせて紹介していこう。

Windows Vistaの価格――通常版とアップグレード版の差

Vistaの料金体系(ITmedia +D Shopping調べ)。通常版とアップグレード版の価格差は、エディションのランクが変わってしまうほど大きい

 ご存じのとおり、コンシューマ向けのWindows Vista日本語版には、「Home Basic」「Home Premium」「Ultimate」の3つのエディションがあり、それぞれに通常版とWindows 2000/XPからのアップグレード版が存在する。ITmedia +D Shoppingの価格表(執筆時)を見ると、通常版と1ランク上位エディションのアップグレード版がほぼ同じ価格になっている。

 各エディションの違いについて細かくは述べないが、いまの時期にVistaを導入しようと考えている新しいモノ好きのユーザーにとって、Home BasicはXPからの変化に乏しいエディションだ。また、OSにいくらコストを払うことができるかと考えると、(個人的に)2万円弱というのはギリギリの価格設定だ(そういえば次期Mac OSのLeopardは、“すべてのエディション”が129ドルのようだ)。

 一方、使う使わないはともかく、機能制限があることを心理的に許せないユーザーにとって、Ultimateエディションの通常版は、憤りすら感じる価格と言える。

 つまり実質的な選択肢としては、Home Premiumアップグレード版か、Ultimateアップグレード版の2つが妥当な線だと思われる。ところがアップグレード版の場合はXPからVistaへの移行は楽でも、その逆はやや面倒だ。RPGをプレイするときに重大な選択の前にはセーブしておくように、アップグレード前の状態を保存しておいてやり直しができるようにしておきたいと思うのは当然だろう。

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