筐体が共通のInspiron 530とInspiron 531であるが、それぞれ対応するプラットフォームに合わせてその内部の構成は異なっている。インテルプラットフォームを採用するInspiron 530の構成で基幹となるのは、FOXCONNのマザーボート「G33M02」だ。統合型チップセットIntel G33を搭載したmicroATXマザーはDDR2対応メモリスロットを4基搭載し、拡張スロットしてPCI Express x16が1つ、同X1が1つ、PCIスロットが2つ用意されている。Serial ATAコネクタは4つ実装する。なお、FOXCONNの「G33M」はパックパネルにパラレルポートやシリアルポートが搭載されているが、Inspiron 530に搭載されている“G33M02”ではそれらのインタフェースが省かれている。
Inspiron 530で用意されるBTOメニューは、CPUでは「Core 2 Duo E6600」「Core 2 Duo E6320」「Core 2 Duo E4300」「Pentium Dual-Core E2140」とコアマイクロアーキテクチャ採用CPUのミドルレンジからバリューモデルまでをカバー。メモリはDimensionでもよく見られた「DDR2/512Mバイト」(512Mバイト×1)、「DDR2/1Gバイト」(512Mバイト×2)、「DDR2/2Gバイト」(1Gバイト×2)、「DDR2/2Gバイト」(512Mバイト×4) 、「DDR2/4Gバイト」(1Gバイト×4)の構成が選択できる。
グラフィックス機能はチップセットに統合されたグラフィックスコア「Intel GMA 3100」が利用できるほか、「GeForce 8600 GT」「GeForce 8300 GS」といったNVIDIA製最新世代のミドルレンジとバリュークラスGPUにAMD(ATI)のDirectX 9世代GPUのバリューモデル「Radeon X1300 Pro」が用意されている。Dimension E520では、外付けグラフィックスカードとしてRadeon X1300 ProとGeForce 7300 LE with TurboCacheが用意されていたが、今回、DirectX 10に対応したミドルレンジGPUが追加されたことで、コストともに3D性能を重視したいユーザーがInsprion 530を選択できるようになった。
一方、AMDプラットフォームに対応するInspiron 531の内部構成は、ASUSのマザーボード「M2N61」が基幹となる。CPUソケットにAM2を採用するこのマザーボードはチップセットに統合型のnForce 6100+nForce 430を搭載する。マザーボードに用意されるメモリスロットと拡張スロットはInspiron 530と同じで、DDR2対応メモリスロットが4基にPCI Express x16が1つ、同X1が1つ、PCIスロットが2つとなる。Serial ATA対応のコネクタも4つ実装される。Inspiron 530と同じようにパラレル、シリアルポートがInspiron 531でも省かれている。
Inspiron 531で用意されるBTOメニューは、CPUが「Athlon 64 X2 3600+」「Athlon 64 X2 4400+」「Athlon 64 X2 5000+」のデュアルコアCPUのミドルレンジからバリュークラスに加えて、「Sempron 3600+」までをカバー。メモリはInspiron 530と同じ、「DDR2/512Mバイト」(512Mバイト×1)、「DDR2/1Gバイト」(512Mバイト×2)、「DDR2/2Gバイト」(1Gバイト×2)、「DDR2/2Gバイト」(512Mバイト×4) 、「DDR2/4Gバイト」(1Gバイト×4)の構成が選択できる。
グラフィックス機能は統合型チップセットのGeForce 6100を利用するほかに、PCI Express X16に組み込める外付けグラフィックスカードもBTOで用意される。ただし、Inspiron 530と異なり、選べるのは「GeForce 8300 GS」「Radeon X1300 Pro」のバリュークラスGPUに限られる。GeForce 8300 GSはOEM専用のモデルで、8000番台の型番がつけられているが、PureVideo HDは最新の第2世代ではなく、GeForce 7シリーズやGeForce 8800シリーズで採用されている第1世代のPureVideo HDとなる。
Inspiron 530もInspiron 531もCPUとグラフィックスカード以外の構成は共通。マルチメディア系パーツではチューナーカードの「AMD(ATI) TV Wonder TV Elite」やサウンドカードの「Sound Blaster X-Fi Xtreme Music」が搭載可能。光学ドライブは「16倍速DVD-ROM」「16倍速 DVD±RW」に加えて、「48倍速のCD-RWと16倍速DVD±RW」のデュアルドライブ、「16倍速DVD-ROMと16倍速のDVD±RW」のデュアルドライブといった、ハイエンドPC並みの構成も選べる。HDDもSerial ATA 3.0Gb/s NCQ対応ドライブが「80Gバイト」「160Gバイト」「250Gバイト」「320Gバイト」「500Gバイト」が用意されるほか、同容量HDD2台でRAID 1を構成することも可能だ。
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