地デジをフルHDで楽しめる!――BenQの24インチワイド液晶「FP241VW」TV化計画(1/3 ページ)

BenQの24インチワイド液晶ディスプレイ「FP241VW」は、デジタル放送のフルHD解像度(1920×1080ドット)を上回るWUXGA(1920×1200ドット)の液晶パネルを搭載し、豊富なAV入力端子も備えることから、PCに限らず、AV機器やゲーム機と接続したいというニーズが高い。今回は地上デジタルTVチューナーを接続し、FP241VWを液晶TVとして活用してみた。

» 2007年07月31日 10時00分 公開
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地上デジタルTVチューナーを接続すれば、FP241VWが液晶TVに早変わり

 BenQは、ここ最近のAV入力を備えた高解像度ワイド液晶ディスプレイのブームに先鞭を付けたメーカーだ。いち早くHDMI端子を搭載した「FP241W」、オーバードライブ回路や黒画面挿入技術による「PerfectMotion」で動画表示性能を向上させた「FP241WZ」といったように、機能と性能の向上にアグレッシブに取り組んでいる。

 このジャンルで最新の製品となるのは、すでに紹介している「FP241VW」だ。FP241WやFP241WZの特徴を継承しつつ、ゲーム向けの機能を新たに搭載した点が大きな特徴である。FP241VWの詳細はこちらの記事を参照してほしい。

 ゲーム向けの新機能を搭載したといっても、FP241VWがゲーム用途に特化した液晶ディスプレイというわけではない。豊富なAV入力端子を持つため、ユーザーニーズに応じて複数の映像機器を同時に接続できるのだ。そこで今回はユニデンの地上デジタルTVチューナー「DT100-HDMI」をHDMIで接続し、FP241VWをフルHD対応の液晶TVとして活用してみた。これらの接続に関して各メーカーはサポートを行っていないが、今回試した限りでは問題なく利用できた。

BenQの24インチワイド液晶ディスプレイ「FP241VW」と、ユニデンの地上デジタルTVチューナー「DT100-HDMI」

液晶TVの代替として見たFP241VWの魅力は?

 まずは、液晶TVの代替として見たFP241VWの魅力を整理してみよう。FP241VWの本来の製品ジャンルは、PC用の高解像度ワイド液晶ディスプレイだ。画面サイズは24インチでWUXGA(1920×1200ドット)と大きいものの、個人的なスペースで利用することが基本路線だろう。家電の液晶TVで32インチ以上が売れ筋になっているのは、家族が集まるリビングルームに導入するケースが多いからだ。

 実際のところ、PCもAV機器も接続する個人用途の液晶ディスプレイとしては、画面サイズは24インチ程度がちょうどいい。とくに、PC画面は視聴距離がTVより短いため、24インチを超えると逆に見づらくなったり、目の負担が大きくなる。逆に24インチ未満のサイズだと、現時点ではフルHD解像度(1920×1080ドット)を満たすWUXGAの液晶ディスプレイが一部の例外を除いてないため、フルHD解像度のハイビジョン放送やゲーム機などの実力を最大限に引き出すことができない。

 家電の液晶TVとFP241VWの大きな違いは、TVチューナーの有無と画質の傾向に集約される。TVチューナーに関しては、今回取り上げるDT100-HDMIなどをFP241VWに接続することでカバーできる。画質の傾向についても、FP241VWは多数のプリセット画質モードを持っており、映像ソースに合わせて画質を手軽に切り替えながら利用することが可能だ。RGBのバランスや色温度(青系や赤系)も調整できるので、好みに合わせて調整するのもよい。

 基本スペックである輝度とコントラスト比は、輝度が500カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1だ。家電の液晶TVでは、それ以上の輝度とコントラスト比を備えた製品も多いが、個人使用の視聴距離ではFP241VWの輝度とコントラスト比で十分と言える。PC用途でもAV用途でも、輝度とコントラスト比を最大にするとまぶしすぎるくらいだ。明暗の描写と階調性もしっかりしている。

 FP241VWは「AV用途の映像視聴」に配慮した機能を多く備えている。1つは入力系統の数で、HDMI、コンポーネントビデオ、S-Video、RCAコンポジットビデオの各入力端子を持つ。PC入力は、D-Sub 15ピン端子とHDCP対応DVI-D端子の2系統だ。

FP241VWは全部で6系統の映像入力端子を持つ(写真=左)。PC入力はD-Sub 15ピンとHDCP対応DVI-Dだ。AV入力は、HDMI、コンポーネントビデオ、S-Video、RCAコンポジットビデオが1系統ずつ。USBハブ機能もある。本体に向かって左側面には、2ポートのUSBハブとヘッドフォン端子を配置(写真=右)。ヘッドフォン端子からは、HDMIで入力された音声のみステレオ2チャンネルで出力される。

 低解像度の映像入力ではスケーリングの方法も選択でき、フルスクリーン拡大、アスペクト比を保持した拡大、ドットバイドットの3通りがある。液晶TVの代替で使う場合、スケーリング機能はとくに重要だろう。1080pをドットバイドットで表示できるほか、IP(インターレース/プログレッシブ)変換を内蔵しているため、1080iの映像信号もきちんと表示してくれる。

 さらに、オーバースキャン機能を持っているのもポイントだ。オーバースキャンとは、映像画面の外周部を数%ほど削って表示する機能で、TV放送ではオーバースキャン表示が基本となる。オーバースキャンなしでTV放送を表示すると、映像画面の外周部にノイズが発生する場合がある。FP241VWのオーバースキャン機能は有効と無効を設定できるので、TV映像はオーバースキャン有効、ゲームはオーバースキャン無効で使うとよい。もちろん、TV映像の画面すべてを見たいというときは(外周部を削らずに)、オーバースキャンを無効にして視聴するのもアリだろう。

 画質を高める機能で注目したいのは、「Senseye」と「PerfectMotion」だ。SenseyeはBenQ独自の画像補正技術で、詳細はこちらの記事を参照して欲しい。PerfectMotionは動画の表示性能を高める機能だ。オーバードライブの一種であるAMA技術で中間階調の応答速度を高めつつ、さらに表示フレームの間に黒画面を挿入することで、映像やゲーム画面の残像感を低減する。

 以上、TVチューナーさえ追加すれば、FP241VWにはパーソナル液晶TVとして十分に活躍できるだけの能力がある。音声の入出力や内蔵スピーカーは持たないが、外部スピーカーやオーディオシステムと組み合わせて使えば問題ないだろう。ちなみに、HDMI接続に限り、HDMIで入力された音声をFP241VWのヘッドフォン端子から出力できる。

HDMIで入力された音声はFP241VWのヘッドフォン端子から出力できるが、スピーカーは内蔵されていないので、基本的にはDT100-HDMIに外部スピーカーをつないで音声を出力することになる。今回はTDKのフラットパネル2.1chアコースティックサウンドシステムの「SP-XA60」(写真=左)と「Xa-Master SP-XA160」(写真=右)を外部スピーカーとして利用した。FP241VWの画面サイズと視聴距離を考慮すると、SP-XA60のような小型スピーカーと組み合わせるのが妥当だが、設置場所によってはXa-Master SP-XA160のような少し大型のスピーカーと接続するのもおもしろい

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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2007年9月30日