多彩なアクセラレーション機能を持つIntel X38 Expressマザーであるが、まずは、定格動作における性能をほかのIntel 3シリーズマザーボードと比較してみよう。比較対象は、Intel P35 Expressチップセットを搭載した同社のR.O.G.シリーズの最新製品「Blitz Formula」だ。そのため、先日のレビューで測定したときのテスト環境を今回も利用している。なお、今回評価に用いたP5E3 Deluxeは試作バージョンであるため、性能や機能が製品版と異なる場合があることをご了承いただきたい。
テスト環境 | |
CPU | Core 2 Duo E6700(動作クロック2.66GHz) |
Core 2 Duo E6750(動作クロック2.66GHz) | |
メモリ | DDR2-1066 1Gバイト×2 |
DDR3-1333 1Gバイト×2 | |
グラフィックスカード | Radeon X1950 Pro 512MB ×2(Catalyst 7.8適用) |
HDD | Seagate ST3160812AS SATA 160Gバイト 7200rpm |
OS | WindowsXP Professional(SP2) |
まず、P5E3 Deluxeに、FSB1066MHzのCore 2 Duo 6700を装着して性能を測定してみた。メモリはCORSAIRのDDR3-1333MHz対応メモリを組み込んでいるが、BIOSで表示されるメモリクロックの設定項目は1066MHzまでで、自動設定にしても1066MHz動作となってしまう。この状態におけるパフォーマンスは、Blitz FormulaにCore 2 Duo E6700とDDR2-800MHzメモリを組み合わせたものよりも、わずかであるが低い値となっている。このように、FSB1066MHz環境では、Intel X38 Expressのパフォーマンスにおける優位性は確認できない。
P5E3 DeluxeのCPUを、FSB1333MHzに対応しているCore 2 Duo E6750に変更すると、メモリのクロック設定項目に1333MHzが表示されるようになる。その状態で動作させると、メモリのパフォーマンスは約10%増加するが、総合スコアでは約2%の増加にとどまる。Blitz FormulaにCore 2 Duo E6750とDDR2-1066MHzメモリを組み合わせた結果にたいしてP5E3 Deluxeのスコアはたしかに上回るものの、その差はわずかだ。
アクセラレーション機能をまったく用いない、定格動作におけるこのベンチマークの結果を見る限り、Intel X38 Expressチップセットのパフォーマンスは、Intel P35 Expressチップセットのパフォーマンスとほぼ同等と見ることができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.