Windows Media Player 11の共有機能を利用するサクッとおいしいVistaチップス 24枚め

» 2007年10月15日 15時00分 公開
[織田薫,ITmedia]
今回のチップスが使えるエディションは?
エディション Home Basic Home Premium Business Ultimate
対応状況
Windows Media Player 11

 Windows Vistaに標準搭載されているWindows Media Player 11(以下、WMP11)には、LAN内のPCやDLNA(Digital Living Network Alliance)クライアントとライブラリを共有する機能が用意されている。ほかのPCとマルチメディアファイルを共有する方法としては、ファイル共有機能を利用するのが手軽だが、WMP11を使えばWindows以外のデバイスとも共有できるのは魅力だ。

 WMP11を共有サーバとして動作させた場合、VistaのWMP11だけでなく、プレイステーション 3やXbox 360などのDLNAクライアント機能を搭載したゲーム機器やメディアプレーヤーからライブラリを共有できる。VistaのWMP11をクライアントとして利用する場合、VistaかWindows XPのWMP11をサーバとして利用することが可能だ。

WMP11で共有可能なファイル

Windows Media Audio(.wma)、MP3(.mp3)、WAV(.wav)などの音楽ファイル

Windows Media Video(.wmv)、AVI(.avi)、MPEG-1(.mpeg、.mpg)、MPEG-2(.mpeg、.mpg)などの動画ファイル

JPEG(.jpeg、.jpg)、PNG(.png)、Windows Media Photo(.wpd)などの静止画ファイル

Windows Media再生リスト(.wpl)、MP3再生リスト(.m3u)などの再生リストファイル

※PCの光学ドライブにセットした音楽CD/DVD-Videoは共有不可



 WMP11の共有機能を使うには、まずサーバ側のPCで設定を行う。サーバ側のPCはWindows XPでもVistaでもかまわない。設定は、メニューの「ライブラリ」から「メディアの共有」を選択し、「メディアを共有する」のチェックボックスをオンする。次に、共有を許可するクライアントを選択して「許可」ボタンを押すだけだ。閲覧を許可するファイルを制限したい場合は、「カスタマイズ」ボタンを押して設定を行えばよい。

 クライアント側の設定はVistaのWMP11のみに用意されている。設定はメニューの「ライブラリ」から「メディアの共有」を選択し、「ほかのユーザーが共有しているメディアを検索する」のチェックボックスをオンにするだけでよい。共有可能なサーバが自動的に検索され、ライブラリの一覧に共有先のライブラリ情報が追加されるはずだ。

WMP11をサーバとして動作させる場合、メニューの「ライブラリ」から「メディアの共有」を選択(写真=左)した後、起動したウィンドウで「メディアを共有する」のチェックボックスをオンにして、共有を許可するPCを選ぶ(写真=中央)。クライアントとして動作させるPCは「ほかのユーザーが共有しているメディアを検索する」のチェックボックスをオンすればよい。クライアントとして動作させているWMP11には、ウィンドウ左側の一覧に発見されたサーバが自動的に加わる仕組みだ(写真=右)

 WMP11でファイルを共有するには、多くのポートを開放する必要がある。Windowsファイアウォールを利用している場合は自動的に接続を許可するように設定が変更されるが、パーソナルファイアウォールを利用している場合は基本的に手動で設定する必要がある。多くのポートを許可しなければならないため、WMP11自体を許可するアプリケーションに追加するか、LAN内の通信を許可するように設定するのが簡単だろう。

Windows XPのWMP11が利用するポート番号
プロトコル ポート プロセス 方向
UDP SSDP 1900 svchost.exe 受信/送信
TCP SSDP、UPnP 2869 svchost.exe 受信
UDP WMDRM-ND登録 10280-10284 wmpnetwk.exe 受信/送信
TCP HTTP 10243 wmpnetwk.exe 受信

Windows VistaのWMP11が利用するポート番号
プロトコル ポート プロセス 方向
TCP RTSP 554 wmpnetwk.exe 受信/送信
TCP RTSP 8554-8558 wmpnetwk.exe 受信/送信
UDP RTCP/RTP 5004-5005 wmpnetwk.exe 受信/送信
UDP RTCP/RTP 50004-50013 wmpnetwk.exe 受信/送信
UPD SSDP 1900 svchost.exe 受信/送信
TCP SSDP、UPnP 2869 svchost.exe 受信
UDP WMDRM-ND登録 10280-10284 wmpnetwk.exe 受信/送信
TCP HTTP 10243 wmpnetwk.exe 受信
TCP UDP qWAVE 2177 svchost.exe 受信/送信

 プレイステーション 3やXbox 360をクライアントとして利用する場合は、PlayStationのサイトXboxのサイトを参考に設定してみてほしい。ゲーム機器などをクライアントとして利用する際は、システムソフトウェアのバージョンを最新版にしてから試すことをおすすめする。

過去に紹介したVistaチップスと各エディションの対応状況
内容 Home Basic Home Premium Business Ultimate
23枚め:Vistaの「プログラムと機能」をカスタマイズする
22枚め:VistaでDHCPサーバからIPアドレスを取得できない場合に対処する
21枚め:Vistaの「Windows転送ツール」を活用する
20枚め:VistaでHDDのパーティションを結合/分割する
19枚め:Vistaで接続できないNASに対処する
18枚め:VistaのWindows Updateを使いこなす
17枚め:VistaとWindows XP間の文字化けを解消する
16枚め:Internet Explorer 7のタブ機能をカスタマイズする
15枚め:Internet Explorer 7のユーザーインタフェースを改造する
14枚め:Vistaのジャンクションを理解する
13枚め:Vistaでユーザー用フォルダの参照先を変更する
12枚め:Vistaでファイルやプリンタを共有する
11枚め:Vistaの詳細ブートオプションを利用する
10枚め:Vistaの便利な機能を有効に、不要な機能を無効にする
9枚め:VistaにXP用ドライバを手動でインストールする
8枚め:ファイルとレジストリの仮想化を理解する
7枚め:「システムの復元」と「以前のバージョン」で使う領域を変更する
6枚め:WindowsメールにOutlook Expressの環境を取り込む
5枚め:非対応のWindowsヘルプを利用可能にする
4枚め:間違って削除したファイルを復元する
3枚め:「ファイル名を指定して実行」をスタートメニューに加える
2枚め:アプリケーションを管理者として実行する
1枚め:ユーザーアカウント制御を使いこなす

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