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レビュー2007年11月22日 09時00分 更新
イマドキのイタモノ:“ネイティブ”は“ネイティブ?”に勝るか──Phenom出荷直前レビュー (3/3)ライバルは「Core2 Quad Q6600」か? Phenom 9600のパフォーマンスそれでは、ベンチマークテストで測定したPhenom 9600の性能を見ていこう。なお、用意したベンチマークはCore 2 Extreme QX9650のレビュー記事と同じで、環境もCPUに依存するメモリ、チップセット以外は同等としている。 なお、今回入手したサンプルは今回登場する2つのPhenomのうち、上位モデルとなるPhenom 9600(2.3GHz、ベース200MHzの11.5倍)だが、Spider用のオーバークロックツール「AMD OverDrive」を利用してCPUのクロック倍率を11倍にして2.2GHz、つまりPhenom 9500相当にした設定も計測した。完全な結果とは言い難いが、参考データとして掲載する。Phenom 9500の購入を検討しているユーザーは一応の参考にしていただきたい。
Phenom 9600のパフォーマンスだが、シングルスレッドの処理が依然として多いSYSmark 2007 Previewではあまり思わしくない。動作クロックではPhenom 9600より速い従来モデルのAthlon 64 6400+(3.2GHz)にも及ばない。これはSYSmark2007の詳細結果を見ると原因が分かる。個別のテスト結果でPhenom 9600がAthlon 64 6400+を上回っているのは「Video Creation」などのマルチスレッド処理が多いベンチマークで、逆にマルチスレッド処理のウエイトが低い「Productivity」(Officeなどを利用した文書作成を用いたベンチマークテスト)では、Athlon 64 X2 6400+がPhenom 9600を上回っている。 デュアルコアのAthlon 64 X2 6400+からクアッドコアのPhenom 9600に替えることでユーザーにもたらされるメリットは、マルチスレッドに対応したアプリケーションで顕著に出ているものの、動作クロックが性能に大きく影響するオフィスアプリケーションでは、動作クロックが下がっているPhenom 9600で性能が低下する傾向が見られることになる。 同じような傾向は、ほかのベンチマークでも確認されている。ビデオエンコーディング、3DMark06 <CPU>、LOSTPLANET EXTREME CONDITION <Cave>、CineBench 10 <Multi>といったマルチスレッド処理を多用するベンチマークではAthlon 64 X2 6400+を上回ったものの、マルチスレッド処理が行われないFinal Fantasy XI Official Benchmark 3 Version 1.0では、Athlon 64 X2 6400+を下回る。 インテル製品との比較では、クアッドコアのCore 2 Quad Q6600に近い性能を発揮している。SYSmark 2007 Previewを除けば両者拮抗する結果になっており、Core 2 Quad Q6600を若干下回る結果というのが妥当な評価になるだろうか。 「AM2」ユーザーのクアッドコア導入に手頃な選択肢Phenom 9600の性能は、インテルのCore 2 Quad Q6600相当というベンチマークの結果であったが、AMDもそのように考えているようで、1000個ロットあたりの価格が283ドル(約3万2千円)という設定は、Core 2 Quad Q6600の価格、266ドル(約3万円強)に近い。 「AMDの新しいアーキテクチャが、インテルを一挙に追い越す」という状況を期待しているユーザーも少なくないだろう。そういう人たちにとって、Core 2 Extremeはもちろんのこと、その下のグレードであるCore 2 Quad Q6600と同じ程度という、このレビューで示されたベンチマークの結果は、不満に思えるかもしれない。 しかし、ここで説明を少し加えておきたい。1つには、今回登場するPhenomが“FX”モデルではないというラインアップ的な事情、もう1つが、先に述べたように、Phenom 9900、Phenom 9700という高クロックモデルを2008年の第1四半期に予定してことだ。 また、Phenomが65ナノプロセスルールを採用していることも留意しておく必要があるだろう。すでに、インテルのCore 2 Extreme QX9650は、45ナノプロセスルールという、AMDより一歩進んだ技術を利用している。プロセスルールのビハインド(後追い)は、最近のAMDにとって恒例となりつつあるが、AMDによいニュースがあるとすれば45ナノプロセスルールは技術力に定評のあるIBMとの共同開発で、投入時期も65ナノプロセスルールのように、インテルから大きく遅れることはない見通しだ。AMDの計画では、2009年前半に「Deneb」と呼ばれる45ナノプロセスルールのCPUを投入する予定になっており、そのときにはおそらくより高クロックの製品を出せるようになるだろう。 ただ、現行のPhenomも、コストパフォーマンスという観点では、インテルのCore 2 Quadに匹敵する。加えて、既存のAM2マザーボードを持っているユーザーも、(HT3.0は使えないとしても)BIOSを最新版にするだけで今のCPUと取り替えるだけでクアッドコアCPUを導入できる。すでにAM2マザーを所有しているユーザーであれば、コスト的には大きなメリットといる。ビデオエンコードなどのマルチスレッド処理対応アプリケーションを常用しているユーザーであれば、ぜひ導入を検討してみる価値があるだろう。 関連記事
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