11月22日に登場したPhenom 9500に続き、今週の金曜日から上位モデルのPhenom 9600がアキバ各ショップの店頭に並んだ。価格は3万3000〜3万6000円で、在庫は潤沢だ。
Phenom 9600は動作クロック2.3GHzのクアッドコアCPU。クロック数以外は先週から出回っている下位のPhenom 9500と同じ仕様で、512Kバイト×4個のL2キャッシュと各コアで共有する2MバイトのL3キャッシュを備える。TDPは95ワットだ(関連レビュー:“ネイティブ”は“ネイティブ?”に勝るか──Phenom出荷直前レビュー)。
年内に入手できるPhenomとしては最上位にラインアップされるが、出足はどこのショップもいまひとつの様子だった。BLESS秋葉原本店は「多くのAMDユーザーは、まだ様子見している感じですね。これからのボーナスシーズンにも期待していますが、本格的に売れ出すのは来年になってからでしょう」と、少しあきらめ気味に語る。
反響が少ない理由をAMDの販売戦術に求める声もいくつか聞いた。某店員さんは「Phenom 9600が登場する前にPhenom 9600 Black Editionの年内発売を発表するとか、勘弁してほしい。ああいうのは、Phenomがある程度浸透したあとに情報を流さないと」と苦言を漏らす。
さらに、「AMDは昔から売り方が下手すぎるんです。発表後に製品の出荷予定が遅れたり、最下位モデルから発売を開始するとか。モノはいいのに、なぜかいつも“残念感”を漂わせる」と、過去の例にまで話を広げて語るショップもあった。
しかし、これらの苦言の根底には、AMDを応援する気持ちがあるのも確かだ。「ハイエンドGPUの状況みたいに、片方が断トツで勝つような事態にはなってほしくないよね。インテルとAMDがしのぎを削るからこそ、マザーボードや冷却パーツも多数の製品が登場して、できる限りの低価格で激しい競争が起きる。ここでAMDがへたってしまうと、自作PC市場全体に悪影響を及ぼしますから。今後のためにもAMDにはもっとがんばってもらわないとね」(同店員さん)。
製品名: | AMD「Phenom 9600」 |
入荷ショップ | |
ドスパラ秋葉原本店 | 3万2990円 |
TSUKUMO eX. | 3万3780円 |
クレバリー1号店 | 3万4623円 |
BLESS秋葉原本店 | 3万4980円 |
高速電脳 | 3万5480円 |
USER'S SIDE秋葉原本店 | 3万5490円 |
T-ZONE.PC DIY SHOP | 3万5490円 |
パソコンショップ・アーク | 3万5580円 |
フェイス パーツ館 | 3万5580円 |
ツートップ秋葉原本店 | 3万5580円 |
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