ネットで集めた“アレな動画”をMacでiPod用に変換する高橋敦の「Macでいいじゃん!」第6回

» 2007年12月26日 17時30分 公開
[高橋敦,ITmedia]

Macは動画ツールが少なそう……

 iPodは国内でも携帯オーディオ分野で販売シェア50%程度を持つ一大勢力だが、それでもすべての物事がiPodを中心に動いているわけではない。世に出回っているビデオファイルの大半は、iPodで再生できるMPEG-4 AVC/H.264ファイル“以外の形式”なのが現実だ(関連記事:Macで“アレな動画”はちゃんと再生できるのかな?)。

 このため、それらの動画をiPodに入れて視聴するには“変換”というステップが必要になる。もっとも、ここまではWindowsでもMacでも問題は同じ。しかしここで気になるのが「Macってその手の動画変換フリーツールが少なそう……」というイメージだ。今回はその点について「現実はどうなのよ」というところをチェックする。

“使えるツール”は十分にある!

 いきなりだが、その手のツールは確かにWindowsより少ないかもしれない。この点は潔く認めよう。しかし、数が多ければいいのですか、という話なのである。必要以上に高機能で使いにくかったり、逆にあまりにも低機能で使い物にならなかったり、そんなツールが何本あってもどうにもならない。重要なのは“使えるツール”があるかどうか。そしてもちろん、Macにはそれがある。

 それら“使えるツール”の中から、今回は「MPEG Exporter TNG」を紹介しておこう。MPEG Exporter TNGは、最新iPodへの対応などアップデート頻度が高いのが特徴だ(もちろんiPod touchにあわせた変換仕様もすでに実装されている)。また、国産ツールであるため、日本語の配布ページや作者のブログなど充実した情報を得やすいのもうれしい。

作者Suzuki Kazufumi氏。MacLab.で公開・配布されている(画面=左)。アップデートはネットワークインストーラによってほぼ自動的に実行される。アップデート内容などは新着情報ブログで確認しよう(画面=右)

MPEG Exporter TNGで変換

 MPEG Exporter TNGには、変換エンジン「ffmpeg」は内蔵されておらず、これはほかのツールから取り出して利用する必要がある(このあたりの手順は配布ページで解説されているので熟読)。そのため、使い始めだけはほんの少しハードルが高いかもしれない。しかし、この部分さえクリアすれば、それ以降はウィザード形式で順に選択肢(変換設定)を選んでいくだけで、各種ビデオファイルを.mp4に変換できるようになる。

 MPEG Exporter TNGに読み込んで変換できる形式は、MPEG-1/2やDivX、FLVなど。以前に紹介した「Flip4Mac」プラグインをQuickTimeに追加してあれば、WMV(Windows Media Video)形式からの変換も可能だ。ある程度普及しているビデオ形式の大半に対応できるようになる。

MPEG Exporter TNGを起動したら最初のウィンドウで「Choose format」ボタンをクリックし、次の画面で「iPod, Apple TV」ボタンをクリックする(写真=左)。次の画面でiPodの世代になどにあわせてプリセット設定を選択。このあとも画面に従って選択していき、設定が完了したら変換元ファイルをドラッグ&ドロップするだけで変換が開始される(画面=中央)。「携帯動画変換ちゃん」は、Windowsの「携帯動画変換君」の設定データを流用できるように開発されたツールだ。携帯動画変換君ユーザーには使いやすいのかも(画面=右)

 ちなみにMPEG Exporter TNG以外のツールでは、「iSquint」や「MPEG Stream Clip」といったツールが定番どころだ。機能も操作性も異なるので一通り試してみるとよいだろう。

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