iPhoneのアップデートは、いまだ日本のユーザーには関係ないものの、iPod touchのアップデートも行われた。まずはiPhoneから見ていこう。
これまでに400万台を出荷したというiPhoneについては、出荷台数に加えて、スマートフォン市場でのシェアが発表された。それによれば、発売から3カ月強で19.5%のシェアを獲得したという。シェア1位のRIM(ブラックベリーを発売)は39%で、それには及ばないが、それでも3位から5位(パーム、モトローラ、ノキア)をあわせた程度のシェアは獲得したと語る。
期待されていたiPhone用SDK(iPhone用アプリケーションを開発するのに必要なソフトウェアキット)については、当初の予定通り2月にリリースする、ということ以上の詳しい内容はアナウンスされなかった。
ただし、ジョブズCEOはiPhone用の最新ファームウェア(iPhone 1.3)が、本日から無料アップデートとして提供されることを付け加え、それらの機能の一部をデモで示した。
iPhone 1.3の目玉は、Webclipsの作成が可能になった点だ。よく使うWebページをアイコン付きで保存し、メニュー画面に追加できるという機能で、これにあわせてメニュー画面にページめくりの機能やアイコンの並べ替えの機能も加わっている。このほか、位置特定サービス(無線LAN情報と携帯電波を使って自分がどこにいるかを特定する)や、複数の人と同時にSMSを行う機能、映画の字幕表示/非表示の切り替えや言語の選択、歌詞を表示する機能も追加された。
一方、iPod touchについては、これまでiPhone専用のアプリケーションだったMail/地図/株価/メモ/天気が利用できるようになった。さらに、これらの新機能に加えて、無線LANを使った位置特定サービス(携帯電波を使った位置特定は行わない)の提供をはじめ、iPhoneのアップデートと同じWebclipsやホーム画面のカスタマイズ、映画の字幕表示/非表示の切り替えや言語の選択機能、歌詞付きの歌で歌詞を表示する機能もアップデートに含まれている。アイコンが少ないiPod touchのホーム画面を眺めてさびしい思いをしていた人は朗報だ。
ちなみに、これらの機能は発表以降に出荷されるiPod touchでは標準で搭載されるものの、すでにiPod touchを購入したユーザーには20ドルのアップグレードとして提供する。アップグレードはiTunes Store経由での販売だ。
全体的にもりあがった2008年の基調講演だが、iPod touchのアップグレードが有料であることを知らされたときは、会場が静まりかえったことを付け加えておこう。
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