「MacBook Air」から「Time Capsule」まで、4つのテーマで語られたスティーブ・ジョブズ氏基調講演“Something in the air.”の正体は(2/3 ページ)

» 2008年01月16日 10時26分 公開
[林信行,ITmedia]

iPhoneとiPod touchがそろってアップデート

iPhoneの累計出荷台数は現在400万台

 iPhoneのアップデートは、いまだ日本のユーザーには関係ないものの、iPod touchのアップデートも行われた。まずはiPhoneから見ていこう。

 これまでに400万台を出荷したというiPhoneについては、出荷台数に加えて、スマートフォン市場でのシェアが発表された。それによれば、発売から3カ月強で19.5%のシェアを獲得したという。シェア1位のRIM(ブラックベリーを発売)は39%で、それには及ばないが、それでも3位から5位(パーム、モトローラ、ノキア)をあわせた程度のシェアは獲得したと語る。

スマートフォン市場でのマーケットシェアは19.5%。3位から5位までの合計とほぼ同じだ

 期待されていたiPhone用SDK(iPhone用アプリケーションを開発するのに必要なソフトウェアキット)については、当初の予定通り2月にリリースする、ということ以上の詳しい内容はアナウンスされなかった。

 ただし、ジョブズCEOはiPhone用の最新ファームウェア(iPhone 1.3)が、本日から無料アップデートとして提供されることを付け加え、それらの機能の一部をデモで示した。

 iPhone 1.3の目玉は、Webclipsの作成が可能になった点だ。よく使うWebページをアイコン付きで保存し、メニュー画面に追加できるという機能で、これにあわせてメニュー画面にページめくりの機能やアイコンの並べ替えの機能も加わっている。このほか、位置特定サービス(無線LAN情報と携帯電波を使って自分がどこにいるかを特定する)や、複数の人と同時にSMSを行う機能、映画の字幕表示/非表示の切り替えや言語の選択、歌詞を表示する機能も追加された。

iPhoneの主なアップデートは6つ(写真=左)。iPhone用の新しいファームウェアではホーム画面のカスタマイズが可能(写真=中央)。周囲にある無線LANの電波や携帯電話の電波を使って、iPhoneの位置を特定し、地図を表示するサービスに対応した(写真=右)

Webclipsは閲覧頻度の高いWebページのアイコンをホーム画面に登録しておく機能だ(写真=左)。映画の字幕のオン/オフが可能になり、言語選択をするメニューが加わった。これでもうDVDはいらない?(写真=中央)。曲のアルバムジャケット上に歌詞を表示する機能もある(写真=右)

iPod touchに、iPhone専用だったアプリケーションを追加した

 一方、iPod touchについては、これまでiPhone専用のアプリケーションだったMail/地図/株価/メモ/天気が利用できるようになった。さらに、これらの新機能に加えて、無線LANを使った位置特定サービス(携帯電波を使った位置特定は行わない)の提供をはじめ、iPhoneのアップデートと同じWebclipsやホーム画面のカスタマイズ、映画の字幕表示/非表示の切り替えや言語の選択機能、歌詞付きの歌で歌詞を表示する機能もアップデートに含まれている。アイコンが少ないiPod touchのホーム画面を眺めてさびしい思いをしていた人は朗報だ。

 ちなみに、これらの機能は発表以降に出荷されるiPod touchでは標準で搭載されるものの、すでにiPod touchを購入したユーザーには20ドルのアップグレードとして提供する。アップグレードはiTunes Store経由での販売だ。

 全体的にもりあがった2008年の基調講演だが、iPod touchのアップグレードが有料であることを知らされたときは、会場が静まりかえったことを付け加えておこう。

iPod touchの新機能まとめ(写真=左)。これらの機能は、いまから出荷されるiPod touchでは標準搭載になるが(写真=中央)、すでにiPod touchを持っている人は20ドル支払って新機能を購入する必要がある(写真=右)

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