低価格ワイドノートでVistaはどこまで使えるのか? 「Endeavor NJ2100」を検証するキャンペーン適用で5万円台(1/2 ページ)

» 2008年02月28日 18時16分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

プラットフォームを刷新して性能を向上

Endeavor NJ2100

 エプソンダイレクトの「Endeavor NJ2100」は、6万円台から購入できるリーズナブルなA4ワイドサイズのノートPCだ(さらに3月31日までは「年度末決算キャンペーン」の適用で5万円台になる)。2007年4月に発売された「NJ2050」の後継モデルで、ラインアップの位置付けやデザインに変更はないが、プラットフォームを変更することにより、Windows Vistaへの適応度をさらに高めている。

 その基本システムは、NJ2050のATI Radeon Xpress 1100から、SiS M672+SiS968に変更された。SiS M672はWindows Vistaをターゲットに投入されたノートPC向けチップセットで、Windows Vista向けに強化されたグラフィックスコア「Mirage 3D+」を内蔵し、Aero Glassが快適に動作する証となる「Windows Vista Premiumロゴ」も取得済みだ。

グラフィックスコアを内蔵するチップセットと、有線LANコントローラはともにSiS製。評価機のDVD-ROMドライブはTEAC製、HDDは日立製のものが搭載されていた

 ベーシックノートとはいえ、BTOの自由度の高さはいかにも同社製品らしい。CPUはコアマイクロアーキテクチャのCeleron 540(1.86GHz)とCore 2 Duo T8100(2.1GHz)/T8300(2.4GHz)が、メモリは512Mバイト〜3Gバイト、HDDは40〜250Gバイトと、基本コンポーネントは柔軟に選択できる。光学ドライブもCD-ROM/DVD-ROM/コンボ/DVDスーパーマルチとビジネスユースも意識して非書込み型のドライブも選択可能になっている。

 このほか、有線LANはギガビットLANに対応し、無線LANをオプションで用意。グラフィックスチップこそチップセット内蔵に固定されるが、パフォーマンス的にはエントリーからミドルレンジまで幅広くカバーできる製品だ。

 プラットフォームは変更されたものの、すでに触れた通り、デザインも含めてキーコンセプトはNJ2050から継承している。15.4インチと余裕のあるサイズの液晶ディスプレイを搭載し、パネル解像度は1280×800ドットと1440×900ドットから選択可能だ。いずれもノングレアタイプで光源の映り込みは少なく、派手な発色ではないが、動画再生などでも特に不満を感じることはない。

 キーボードは19ミリピッチと、デスクトップPCのキーボードと同じで、「Enter」「Shift」「BackSpace」といった文字入力時に利用頻度の高いキーも大きく確保されている。剛性感も含めてキータッチは良好だ。同社製品の特徴であるBIOSレベルでの「Fn」「Ctrl」キーの入れ替え機能はもちろん継承している。タッチパッドのサイズもディスプレイに合わせた広めのタイプで、ユーザーインタフェースは全般に満足いくものだ。

15.4インチ液晶を搭載。評価機は1280×800ドット表示だが、BTOで高解像度のパネルも選べる(写真=左)。19ミリピッチのキーボードを搭載(写真=中央)。「Fn」キーと「Ctrl」キー、アプリケーションキーと右「Alt」キーはBIOSレベルでの入れ替えが可能だ(写真=右)

 重量は約2.6キロとこのクラスとしては標準的。モバイル用途には当然向かないが、屋内での移動程度なら無理なく行える。標準バッテリーでの動作時間は約1.1時間(Windows XPの場合、Vistaでは約1時間)と短いが、BTOには長時間バッテリーも用意されており、駆動時間を約2.6時間まで延長することもできる。例えば、オフィスユースでバッテリー駆動によるプレゼンなどを行う場合は、購入時に長時間バッテリーを選ぶといいだろう。重量増は100グラムですむし、+2100円のリーズナブルな価格で購入できる。

CPUやメモリ、HDDなどの主要なパーツには底面からアクセス可能だ(写真=左)。HDDは2.5インチ5400rpmの日立製ドライブ(写真=中央)。バッテリー駆動時間は標準で約1.1時間、長時間バッテリーで約2.6時間(公称値)。ACアダプタのサイズも従来同様に比較的小型のタイプだ(写真=右)

 外部インタフェースは、USB 2.0ポートを背面と右側面に2基ずつ分散配置し、右側面のポートは水平に並べることで、両方のUSBコネクタにケーブルやデバイスを接続する場合でも干渉しにくいようになっている。PCカードスロットは右側面の奧側にあり、エクステンド部の大きなPCカードを装着してもタイピングのじゃまにはならない。メモリカードスロットはSDメモリーカード/MMC/メモリースティックに対応し、SDメモリーカードはSDHCもサポートするなど、配置、機能ともにそつのない構成だ。

 電源や有線LANなどの常時ケーブルを接続することが多いコネクタは、本体背面にレイアウトすることで、ケーブル回りをすっきりと処理できるよう配慮されている。あえて欲を言うなら、左側面の後方がデッドスペースになっているので、ここにもUSBポートがあればよかったな、と思う程度だ。

左から本体前面/背面/左側面/右側面

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