1月にASUSの「Eee PC」が日本に上陸して以来、何かと注目を集めている低価格ミニノートPCだが、3月22日にはCTOがEee PCに対抗する「CloudBook」を国内で発売し、Eee PCの購入を検討しているユーザーに魅力的な(悩ましい?)新しい選択肢を提示している。
CloudBookは米Everex製のミニノートPC。アメリカでは2008年1月よりGoogleのサービスに最適化されたLinuxベースのOS「gOS」を搭載して販売されている。これに対し、日本で販売されるモデルの「CloudBook CE1200J」は、プリインストールOSにWindows XP Home Edition(SP2)を採用しており、同OSを用いたEee PCの日本販売モデル「Eee PC 4G-X」に真っ向から勝負を挑む格好だ。価格は5万9800円で、販売店は九十九電機、ビックカメラ、ソフマップ、およびECサイトとなっている。
Eee PC 4G-Xと比較してCloudBook CE1200Jが勝るのは、30Gバイトと容量に余裕があるHDD、Bluetooth 2.0+EDR、SDメモリーカード/MMC/メモリースティックPRO対応のメモリカードスロット、DVI-I出力、液晶ディスプレイのタッチパネル機能を備えている点だ。また、Webカメラは着脱式で、交換用のオプションとしてスカイプフォンも提供されるという。
この中で使い勝手に大きな影響を与えるのが、30GバイトHDDの搭載だ。Eee PC 4G-Xはメインストレージが4GバイトのSSDなので、付属の4GバイトSDHCメモリーカードに極力データを置く必要があり、初心者にとってのハードルを高くする原因になっている。CloudBook CE1200Jであれば、Cドライブの空き容量を常に気にして使うようなことがなくなり、通常のモバイルノートPCにより近い感覚で扱えるだろう。
一方、Eee PC 4G-Xが上回るのは、630MHz駆動のCeleron M、1基多い合計3基のUSB 2.0ポート、ボディの小ささと軽さ、SSDの採用による耐衝撃性や低消費電力、1万円程度安価な実売価格といったところだ。CPU性能や携帯性、価格といったアドバンテージはEee PC 4G-Xに分があるため、どちらを選べばよいかは何を優先するかによって変わってくるだろう。
前置きが少々長くなったが、それではCloudBook CE1200Jの中身を見ていこう。
製品を分解/改造すると、メーカー保証は受けられなくなります。内部で使用されている部品などは編集部が使用した製品のものであり、すべての個体にあてはまるものではありません。また、評価機ゆえ実際の製品とは異なる可能性があります。
CloudBook CE1200Jの仕様で気になるのはメモリの増設に関してだ。メモリ容量は標準で512Mバイトだが、1Gバイトまでの拡張に対応している。ただし、メモリモジュールの交換には大がかりな分解が必要で、メーカーの保証対象外の行為となるため、積極的にはおすすめできない。
CTOでは1Gバイトのメモリ増設サービスを8400円(配送料金および代引き手数料を含む)で提供しているので、こちらを利用するのがいいだろう。ちなみに、手持ちの2Gバイトモジュールを装着してみた限りでは、約1Gバイトしか認識しなかった。
+D PC USERでは後日、CloudBook CE1200Jのより詳細なレビュー記事をお届けする予定だ。
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