Vistaのスタートアッププログラムを見直すサクッとおいしいVistaチップス 37枚め

» 2008年05月22日 17時00分 公開
[織田薫,ITmedia]

スタートアッププログラムを取捨選択する2つの方法

今回のチップスが使えるエディションは?
エディション Home Basic Home Premium Business Ultimate
対応状況

 「Windowsで利用している無駄なメモリ容量を減らす方法は?」という質問に対して、必ずといっていいほど出てくるのが常駐プログラムを削減するという回答だ。一般的に常駐プログラムは、OSのスタートアップ時に起動するように設定されているので、OSのスタートアップ時に起動するプログラムを減らせば、起動速度やパフォーマンスの向上につながることがある。

起動時から通知領域に並ぶアイコンの数々。これらに余分なモノはないのだろうか?

 特に国内大手メーカーのPCは、初期状態で数多くのアプリケーションがインストールされていて便利な半面、ユーザーによっては使わない機能がVistaの起動時から通知領域に常駐している場合もある。また、PCを長期間使って、オンラインソフトなどを利用していると、知らない間に余計な常駐ソフトが組み込まれていたということもあるので、スタートアップ時に起動するプログラムは定期的に確認してみるとよいだろう。

 OSのスタートアップ時に起動するプログラムは、レジストリやスタートメニューに登録されている。Windowsに詳しい人であれば削除するのは難しくないが、詳しくない人にとってレジストリを変更するのは難易度の高い操作だ。

 そこで、Windows Vistaでは主に2つの方法でスタートアップ時に起動するプログラムの種類を手軽に設定できる。

「Windows Defender」による設定方法

 まずはWindows Defenderを使う方法だ。コントロールパネルの「スタートアッププログラムの変更」をクリックするとWindows Defenderが起動し、「ツール」メニューの「ソフトウェアエクスプローラ」からスタートアッププログラムの有効、無効、削除の操作を行える。

 ソフトウェアエクスプローラの画面では、左側にプログラムの名前、右側に選択したプログラムの説明が表示されるため、必要なプログラムを削除することがないように、内容をよく確認してから設定を変更してほしい。

 ちなみにコントロールパネルのスタートアッププログラムの変更は、Windows Defenderが有効になっていないと利用できないので注意しよう。アンチウイルスソフトなどのセキュリティ対策ソフトを導入しており、Windows Defenderが無効になっていると起動できないので、設定を変更する場合は一時的に有効にする必要がある。ここがちょっと面倒な部分だ。

コントロールパネルで「スタートアッププログラムの変更」をクリック(写真=左)。Windows Defenderのソフトウェアエクスプローラを利用すると、スタートアッププログラムを編集することができる(写真=中央)。「無効にする」や「削除」のボタンはアクセス許可のあるプログラムに対してのみ有効だが、「すべてのユーザについて表示」ボタンを押下して、管理者特権を取得すると、すべてのプログラムに対して有効になる。セキュリティ対策ソフトを導入している場合など、Windows Defenderが無効になっていると、ソフトウェアエクスプローラは起動できない(写真=右)

「システム構成」による設定方法

 スタートアッププログラムを減らしたいだけなのに、無効化したWindows Defenderを有効化して設定し直すのは面倒だ、という人は2つめの方法である「システム構成」を試してみるといいだろう。これはWindows XPに「システム構成ユーティリティ」の名前で実装されていたおなじみの機能だ。

システム構成の「スタートアップ」タブからも、レジストリとスタートメニューに登録されたプログラムの有効、無効を切り替えられる

 Vistaでシステム構成を起動するには、スタートメニューのクイック検索に「msconfig」と入力して「Enter」キーを押せばよい。システム構成が起動したら、「スタートアップ」タブで、スタートアップ時に起動するプログラムの有効、無効の設定が行える。こちらの機能はWindows Defenderが無効でも使えるが、Windows Defenderのようにプログラムの詳細情報が見られないので、どちらかといえば腕に覚えがあるユーザー向けだ。

 また、システム構成でプログラムの設定を変更すると、Vistaの再起動が求められるが、再起動後に「スタートアッププログラムの一部がWindowsでブロックされています」という警告が画面右下に表示されるようになるので注意してほしい。

 この警告を消すには、通知領域の「ブロックされたスタートアッププログラム」アイコンをクリックし、「ブロックされたプログラムの実行」から「システム構成ユーティリティ」を選ぶ。すると「システム構成を使ってWindowsの開始方法を変更しました。」とのダイアログが表示されるので、「Windowsの開始時にこのメッセージを表示しない、またはシステム構成を起動しない。」のチェックボックスをチェックして「OK」ボタンを押せばよい。

システム構成でプログラムを無効にすると、PCの再起動後に警告が表示されるようになる(写真=左)。通知領域の「ブロックされたスタートアッププログラム」アイコンをクリックし、「ブロックされたプログラムの実行」から「システム構成ユーティリティ」を選ぶ(写真=中央)。ダイアログが表示されるので、「Windowsの開始時にこのメッセージを表示しない、またはシステム構成を起動しない。」のチェックボックスをチェックして「OK」ボタンを押す(写真=右)

過去に紹介したVistaチップスと各エディションの対応状況
内容 Home Basic Home Premium Business Ultimate
36枚め:VistaのCD/DVD書き込み機能は必要か?
35枚め:IMEが知らない間に切り替わる事故を防ぐ
34枚め:Vistaのファイル共有を理解する
33枚め:VistaのHDDキャッシュ設定を変更して高速化する
32枚め:Vistaのドライブ暗号化機能「BitLocker」を理解する × × ×
31枚め:Vistaのファイル圧縮/暗号化機能を活用する
30枚め:Vistaのファイル検索をカスタマイズする
29枚め:Vistaのファイル検索をマスターする
28枚め:Vistaの視覚効果を変更してスピードアップ
27枚め:VistaのWindowsサイドバーとガジェットを使いこなす
26枚め:Internet Explorer 7の同時ダウンロード数を増やす
25枚め:Vistaの電源ボタンを交換する
24枚め:Windows Media Player 11の共有機能を利用する
23枚め:Vistaの「プログラムと機能」をカスタマイズする
22枚め:VistaでDHCPサーバからIPアドレスを取得できない場合に対処する
21枚め:Vistaの「Windows転送ツール」を活用する
20枚め:VistaでHDDのパーティションを結合/分割する
19枚め:Vistaで接続できないNASに対処する
18枚め:VistaのWindows Updateを使いこなす
17枚め:VistaとWindows XP間の文字化けを解消する
16枚め:Internet Explorer 7のタブ機能をカスタマイズする
15枚め:Internet Explorer 7のユーザーインタフェースを改造する
14枚め:Vistaのジャンクションを理解する
13枚め:Vistaでユーザー用フォルダの参照先を変更する
12枚め:Vistaでファイルやプリンタを共有する
11枚め:Vistaの詳細ブートオプションを利用する
10枚め:Vistaの便利な機能を有効に、不要な機能を無効にする
9枚め:VistaにXP用ドライバを手動でインストールする
8枚め:ファイルとレジストリの仮想化を理解する
7枚め:「システムの復元」と「以前のバージョン」で使う領域を変更する
6枚め:WindowsメールにOutlook Expressの環境を取り込む
5枚め:非対応のWindowsヘルプを利用可能にする
4枚め:間違って削除したファイルを復元する
3枚め:「ファイル名を指定して実行」をスタートメニューに加える
2枚め:アプリケーションを管理者として実行する
1枚め:ユーザーアカウント制御を使いこなす

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